Olympus PEN-F

正直、眺めてるだけでもいい、OLYMPUS PEN-F。

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OLYMPUS PEN-F

そう書くと、「そうか、性能はもはや古いけど、デザインだけはいいのか」と思われるかもしれないけど、まったくそういうわけじゃない。

数年前に生産終了したオリンパスブランドのPEN-Fだけど、登場したのは2016年だから、いまから7年前。まだ、7年しか経過していないのである。いまの時代の成熟したデジカメなら、なんら問題ない年式なのである。

とはいえ、このPEN-Fの最大の魅力は、その秀逸なデザインであることは間違いない。それこそ、往年のフィルムカメラのデザインを見ていたらご飯三杯いけるなんていう人は多いが、PEN-Fも完全にその類いなのだ。

フィルムカメラの中でも群を抜いて美しいとされたPEN F/FTの面影を残しながら、底面にすらビス一本もなく円形や多用したクラシックモダン的なそのデザインは、工業デザインプロダクトの中でも一、ニを争う素晴らしさといっても過言じゃない。

OLYMPUS PEN-F

しかも美しく仕上げられたのはデザインだけじゃなくて、シャッター音も相当のこだわりようだ。前面ダイヤルを操作してファインダーをのぞきながら描写を変えられる機構とか、とにかくこれでもかというくらい凝りまくってる。

それはある意味、オーバークオリティとも言え、価格にどうしても跳ね返ってくるところもあって、販売成績的には素晴らしいとまではいかなかったのだろう。

けれど、数年を経過しても中古価格が落ちないところをみると、やはり基本構造が秀逸なプロダクトは時代を経てもその価値は変わらない。いや、むしろ、その価値は上がっているんじゃないかと僕なんかは感じている。

PEN-Fはマイクロフォーサーズ機だから、レンズの焦点距離がフルサイズ換算で二倍の画になる。オールドレンズをいくつかのボディで多彩に楽しもうとするなら、マイクロフォーサーズ機が一台あると、なにかと遊びの幅が広がるところもいい。

なにより、コンパクトなのがいい。重さはある程度あるんだけど、それが返って本格的カメラを思わせて、手に持って構えた時もソノ気にさせてくれる歓びがある。なんというか、そういう感慨深さも実にフィルムカメラを所有する感覚に近いのだ。

OLYMPUS PEN-F

7年モノのカメラということは、必要以上にハードワークして壊すようなことがなければ、あと10年くらいはなんの問題もなく使えるんじゃないかと思っている。唯一、不満があるとすればバッテリー消費が早いことだけど、まあこれも予備バッテリーがあれば困ることはない。

後継機は、さすがにオリンパスブランドが無くなったいま、そう簡単にはOMDSからは出ないだろう。少なくとも、ここまで凝ったプロダクトは、このPEN-Fが後にも先にも唯一無二の存在といったところじゃないだろうか。

僕も、決して頻繁に持ち出すカメラじゃないけど、それでもたまに無性にPEN-Fのシャッターが切りたくなる。そして、コダクローム64をモデルにしたと言われるカラープロファイルで写真を撮りたくなるのである。

本当にいいモノは廃れない。それは、まさしくPEN-Fのようなカメラに与えられる言葉ではないだろうか。デザインに関していえば、僕はいまでもカメラ史に残る筆頭のモデルじゃないかと思っている。

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