FUJIFILM X-E3 レビュー

FUJIFILM X-E3とXF 18mm f2 Rの絶妙なコンパクトさよ。

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FUJIFILM X-E3, XF 18mm f2 R

近ごろまた、やんちゃ元気な新製品を連発する勢いのFUJIFILM。コンパクト機も話題のX halfに加えて、次のX SummitではおそらくX-E5(仮)が発表されるのは間違いなさそうだが、僕はあえて旧モデルのX-E3をおすすめする笑

まあ、おすすめするというよりは、単に僕がX-E3のことを溺愛しているというだけのポストなのだが。

X-E5からすると二世代前のモデルだし、そんな古いモデルの何がいいの?と言われそうだが、歴代X-E1からX-E4まですべて使ってきた者として、結局のところX-E3がいちばん愛おしいなと感じている(三度も購入しておる)ので、その惹かれ具合はなんとなく察してほしい。

そうだな、最新機種なんかと比べると、背面モニターは固定だし、フィルムシミュレーションも人気のクラシックネガは入っていない。高画素機でもないわけだが、スナップ機として多用していても、なんら困ることはない。

それよりも、絶妙に指に吸い付くグリップ部が気持ちいいし、クラシックながらこれまた絶妙にラウンドしたシルエットのボディデザインが実に美しい。加えて、小気味いいシャッター音がスナップ脳を刺激してくれて、とにかくスナップが進む。

これが、10万円ほどで手に入れられるのである。新品の頃も10万円ほどだったし、いまも中古でそのくらいの価格だから、一見安くはないように感じるかもだが、レンズ交換式のコンパクトスナップ機が10万円ほどなら、いまなら抜群にコスパが良いと言っていいだろう。

FUJIFILM X-E3, XF 35mm f1.4 R

話題のX halfはセンサーサイズが小さいのに11万円ほどするし、こんど出てきそうなX-E5(仮)もX-T50並みに高画素化や手ぶれ補正化すれば20万円は超えてくるだろう。そう考えると、X-E3の「ちょうど良さ」というのはなかなか際立つものがあると思う。

まあ、ここ10年間くらいのカメラの進化は、主に動画性能や被写体認識のAF性能のスペック向上が主だから、写真機としてのシンプルな基本性能でいうなら、スナップ機としてはかなり前からかなり成熟した域にある。つまり「もう十分な性能」なのである。

FUJIFILM X-E3, XF 35/1.4R, Kodak ULTRAMAX風カスタム
FUJIFILM X-E3, Color-Skopar 35/2.5 C-type
FUJIFILM X-E3, Color-Skopar 35/2.5 C-type

これは、やはり同時期に発売されていたX-Pro2にも感じるフィーリング。僕はX-Pro2もまったく不満を感じることなく、現在メイン機のひとつとして使っている。最も新しいX-Pro3はたしかによりモダンで洗練されたフィーリングだが、X-Pro2にはどこか人間らしいアナログ感が残っているのも惹かれる理由だ。

故障したら、もう修理対応期間が終了しているという部分がX-E3にしてもX-Pro2にしても唯一ネックではあるが、これもまた「そう簡単には壊れない」というのが僕の実感。それよりも「使い続けたい」という愛おしさのほうが勝る。富士フイルムのカメラは中古モデルでも高価と言われるが、実際、いいモノづくりをしているのだ。

まあ、こんな新製品投入のタイミングで二世代前のモデルの話をするのもなんだが、いいモノは変わらず良いので、ふと思った勢いで土曜日の早朝にブログを書いている。新製品のニュースには心躍るものがあるけど、愛着を感じる道具というのは、新しさや古さがものさしではなかったりする。

FUJIFILM X-E3

価格も含めて、本当にバランスを考えてカメラまわりを俯瞰してみると、けっこういいカメラはいろいろと存在するのだ。あ、なんか最後になっちゃったけど、X-E3に合わせたXF 18mm f2 Rというパンケーキスタイルのレンズがこれまた絶妙なのだ。寄れる広角で、ちょっとかすれたようなクラシックな写りも僕はお気に入り。

この組合せを一度味わうと、あの優秀なGRの出番が減るくらいのインパクトはある。まあ、個人的な見解だけど、どこかの誰かの参考になれば幸いだ。いやあ、カメラ選びとは悩ましく、実に楽しいよね。




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