
うん、あいかわらずいい佇まいだ。今月のX Summitで発表が噂されるX-Eシリーズの新型機のことが気になりつつも、こうして我がX-E3を持ち出すと、コイツと初代X-E1があれば僕には十分だろうとX-E3の良さを再認識する。
今朝はガラスと金属の塊でズシっと重くのしかかるMitakonのf0.95レンズをM型ライカに装着して持ち出していたから、その激重な状態からX-E3に持ち替えると、思わず「軽っ!」と声が出てしまう。
それでいて、意外とこのちょこんとついたグリップがよりボディを握りやすくしていて、それもまた振り回しやすさにかなり貢献している。僕はグリップレスのX-E4も使っていたが、結局手元にX-E3を残しているのは、スナップ機としてこちらのほうが「しっくりきた」ということだろう。

最近は薄暗い梅雨のせいか、フィルムシミュレーションは「ベルビア」を多用している。Nikon Zfでもビビッドで撮っていて、描写のパッと見はベルビアモードとそう変わらないと思いつつも、やはりリバーサルフィルムのVelviaを使っていた人間としては、デジタルでも「ベルビア」と名のつく撮影モードで撮っているのは、気持ちが入るのである笑
先日のブログにも書いたけど、X-E3の世代のフィルムシミュレーションには、最新のクラシックネガやノスタルジックネガ、REALA ACEなどは載っていない。けれど、逆にそれらがないことでベルビアやクラシッククローム、プロネガスタンダードなどを使ういい機会になっている。



いまでこそデジカメの描写はセンサーが司るところがあるけど、フィルムカメラの時代はレンズと共に「フィルムを入れ替えること」で描写の違いを楽しんでいたから、僕はこの「その日のフィルム(シミュレーション)を入れ替える」という行為が好きだ。後からRAW現像するより、撮る前に描写を選びたい派なのである。
そんなこんな考えると、小さいボディのなかにファインダーがあって、レンズ交換もできて、シャッタースピードと絞りもダイヤル操作できて、なおかつその日のフィルムシミュレーションも選べるX-E3は、やはり僕には相性が良くてちょっと手放せない。そうそう、あの気に入っていたRICOH GRIIIと入れ替えて手にしたくらいは腐れ縁なので。

そういえば先日、X-E3のことをブログに書いた時、SNSのフォロワーさんが「記憶カメラを読んでいたら、このままX-E3でも良い気がしてきた」とつぶやいたりしていたのを見かけた。心の中で「そうだよ、同志!」みたいに思ったり笑
まあ、予算があれば新製品のカメラに買い替えるのは気分転換にもなるし良いのだけど、一度手放した愛機は基本もう戻ってこないからね。僕はX-E3を三度も買ってるけど、もう今後はさすがに程度のいいボディを入手するのはむずかしいと思ってるから。写真と同様、コイツにはいろいろな思い出が詰まってるからね。