
昨日は初めて書いたコラムが富士フイルムさんの公式Webメディア『IRODORI』で公開されて、個人的にはちょっとしたFUJIFILMな一日だったんだけど、実はもうひとつうれしいFUJIFILMな出来事があった。
このX-Eシリーズの初代機であるX-E1を手に入れたのである。
僕が初めてフジ機を使い始めたのがX-E2で、以降X-E3、X-E4と使ってきたんだけど、初代機のX-E1は未経験だった。いや、ずっと気になる存在だったのだけど、なかなかいい個体との縁がなくて…。



そんなところに、ふと程度の良さそうな中古品をカメラ屋さんで偶然見かけたのだ。最近のフジ機は旧製品まで含めて店頭に並ぶとすぐに無くなるから、たぶん僕の出会いはラッキーだったのだと思う。
もともと「初代機」というのが好きで、やはり初めて世の中に生まれる1号機としては開発者の人たちの意思や思い入れも相当なものだろうし、実際にちょっと挑戦的で魅力的なプロダクトが多い。なので、僕はX100初代機もX-Pro1も持っていて、たまに連れ出して「らしさ」を楽しんでいる。


このX-E1は、いまだにその色描写にファンの多い初代X-Trans CMOSセンサーと初代エンジンを積んでいて、その写りはどこか惹かれる世界観がある。シャッターフィールも然りで、二段階的な音とショックの心地よさは連写性能などとは無縁のゆったりとした気分を味合わせてくれる。
感覚的にはまさに「ハイブリッドビューファインダーをX-Pro1から除いて、よりコンパクトにした」もので、後発のEVF機だけにEVF性能はX-Pro1よりさらに高められ、視度補正もできる仕様になっている。
もう10年ほど前の製品だけど、感度は6400くらいまでなら普通に使えるし、シャッタースピードも1/4000sまであるから、日常スナップで困るシーンも特になく、実はなかなか玄人好みの写真機なのだ。

フィルムシミュレーションは当時はまだ種類も少ないけど、PROVIA、Velvia、ASTIA、モノクロ、セピアに加えてPRO Neg. HIとPRO Neg. Stdが加えられていて、これも十分すぎるくらい描写の変化を楽しめる。初代センサーの透明感のある写りとの相性がどれもいいのだ。
あとはなんといってもデザインとサイズがいい。僕は特にこのブラックボディが塊感があってお気に入りだ。X-E3やX-E4と比べると横幅も少し大きいのだけど、持ちやすさや構えやすさでいえばむしろちょうどいい。グリップがあるのも効いている。
僕はひとまず基本レンズであるXF 35mm f1.4 Rをまずは装着して試し撮りしてるけど、より薄いXF 18mmや27mm、あと写ルンですのレンズや小ぶりなオールドレンズなんかもよりいっそう似合うだろう。なんかX-E2にオールドレンズをつけてストリートスナップしまくっていた頃を思い出す。
ずっとX-Eシリーズは僕のスナップの相棒でもあったのだけど、コンパクトになったX-T5を多用することが増えて、しばらくしてX-E4は手放したんで、いま手元にあるX-EシリーズはこのX-E1だけ。昨日と今日とで使ってみて「あゝやっぱりこのサイズ感、いいな」と再確認してるから、今後は出番も増えると思う。
以前もブログに書いたけど、富士フイルムのカメラは不思議と年数を経ても古くならない。それは見た目だけじゃなくて、繰り返されたファームウェアの更新によって使用感としての実用性もしっかり担保されているのだ。いまだに旧製品が人気なのは、そこにも理由があると思う。
書き始めるとキリがないけど、とにかくいまもしっかり実用写真機として使える、名機と言っていいFUJIFILM X-E1。見つけたら、買いであろう。ある意味、時代が追いついてきた、そんな魅力にあふれている一台だと思う。
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