きのう1月20日は富士フイルムの創立記念日ということで、90周年の今年もSNS上ではおなじみのタグ「#FUJIFILM生誕祭」をつけたユーザーたちのポストで溢れていて、実に壮観だった。
あらためて、富士フイルムと「写真をやる人たち」の結びつきって、実に広く、深く、太く存在してるんだなと感じた。
その関わり方は本当に多彩だ。富士フイルムの原型である「フィルム」を通してFUJIFILMとの長年にわたる写真愛を語る人もいれば、Xシリーズによって日々の写真生活に色を添えている人、チェキやプリントで写真をコミュニケーションアイテムとして楽しんでる人までさまざまだ。
僕はそんな富士フイルムのことを「写真屋」と呼んでいて、カメラメーカーとは異なるその立ち位置に共感している部分も大きい。
考えてみると、これほど幅広く写真産業や文化形成にタッチしている企業・団体は他にない。それだけの多彩な分野をカバーして社会に貢献する努力は並大抵ではないと思うのだ。
時折「フィルムをもっと安く生産し続けろ」とか「カメラの供給体制がお粗末過ぎ」とか「最近、富士フイルムどうしちゃったの」とか手厳しい発言なんかをSNSで見かけたりもするが、これだけ広い領域のニーズにすべて合格点で応えるのはおそらく大変なことで、僕はむしろ「なんとか写真文化・産業全体の土台が崩れないように踏ん張ってるその姿」に、がんばれ〜!という思いが強い。
そして、それはたぶん、みんなも同じ思いなんだ!というのを、昨日のたくさんの「#FUJIFILM生誕祭」を祝ったり感謝を述べる人たちのポストを見て、再確認した気分なのだ。
あゝ、富士フイルムがあってよかった!とじみじみ感じる世の中からのエールのような姿。そのムーブメントみたいなものは、ちょっとほかのカメラメーカーなんかには見られない光景だと思った。
昨年、富士フイルムは「写真幸福論」というプロジェクトを始動した。知らない人も多いと思う。富士フイルムが地道に行なっている活動で、それをまた過度に声高に発信しないところが富士フイルムらしいのだけど、僕はこれ、写真屋としての志の再確認とじぶんたちに対する叱咤激励なんだと思ってる。
写真があることで、どれだけ世の中の無数の幸福な日々に関与し続けられるかの一企業の挑戦。先に述べたように、そのフィールドはおそろしく広い。でも、それになんとか応えていこうとする富士フイルムの終わりなき挑戦。それは言葉以上に大変な取り組みだと思うけど、なんとか頑張ってほしい。これだけの多くのファンがついているのだから。
そんなことをあらためて考えた、90周年目のFUJIFILM生誕祭。富士フイルムの事業も、世界の構造もシンプルではなくなった今、現状を維持することすらも大変な努力を要する環境にあると思うけど、なんとか、なんとか、たくさんのユーザーたちのエールを胸に頑張ってほしいと思う。僕らも頑張る。写真でもっともっと幸福を描こう。
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