FUJIFILM X half僕がふだんFUJIFILM X halfで撮る時は、ほぼオートで撮ることが多い。本来、僕は極度のボケ好きだが、X halfにはボケを期待したりしていない、ということでもある。
このカメラのセンサーは1インチしかない。昔のコンデジと比べれば大きいサイズだが、いわゆる本格的カメラといわれるAPS-Cセンサーやフルサイズセンサーのカメラと比べれば、いかにも簡易的カメラである。
ただし、その恩恵も小さくない。とにかく軽量コンパクトに作れて、しかも深いボケなどを期待しなければ、遠景のスナップ写真なんかでは想像以上によく写る。軽快に撮り歩く街撮りにはもってこいのカメラなのだ。
そんなこともあって、僕もX halfを購入してからは、ほぼ遠景を記録しておくためのサブカメラ的に使うことが多かった。深いボケのある写真や超望遠写真では他のメインカメラを使いつつ、X halfについてはサブカメラとして使ってきたということだ。
FUJIFILM X halfサブカメラだから、やれ絞り値がどうのとかは考えず、とにかく目の前の光景を記録すること重視。そのためには、絞り値は「A(オート)」に合わせてあるほうが便利で効率的だ。たまに絞り開放値f2.8で撮ることもあるが、それはボケを期待するというよりは、甘い描写を期待してのこと。
まあ、それで不満はないし、それで十分楽しめるのだけど、じゃあ、本当にボケなど期待するカメラじゃないのか?という話である。
そんな大袈裟な話ではないが、ちょっと試してみた、というのがきょうのブログである。ほとんどの人にはあまり興味がない話だとは思うが…笑
FUJIFILM X halfX halfのレンズの絞り開放値は前にも書いた通りf2.8。めちゃくちゃ明るいわけじゃないが、暗いわけでもない。ただ、フルサイズ換算で32mm程度の広角気味の画角だから、普通の感覚ならセンサーサイズの小ささを考慮してもボケなど期待しない、という感覚だろう。
ただし、このレンズの最短撮影距離はレンズ先端から10cmまで寄れる。そんなことを今さらながら意識し、むむ、背景次第では意外とボケた感じが楽しめるんじゃないかとふと考えたのだ。
FUJIFILM X half
FUJIFILM X half
FUJIFILM X half
FUJIFILM X half散歩の途中でそんなことを試したので、なんてことない道端の花の写真で恐縮だが、こんな感じになる。そこに大きな発見などないが、ある程度ボケることは分かってもらえるんじゃないかと思う。
そう、この感じでいえば、テーブルフォトなんかなら、けっこう立体感のある写真が残せるんじゃないかと思う。遠景はそもそも問題なく撮れるのに加え、意外と寄りのボケのある写真もひと通り楽しめる。それも、この小ささと軽さのカメラで、である。
さらに加えて、X halfはフィルムシミュレーションや各種フィルターが選べて、なんならフィルムカメラモードという写ルンです的撮影体験も楽しめる。そんなこんなも加味して、ちょっと高めだが10万円前後のカメラとして製品化されている。
FUJIFILM X half
FUJIFILM X halfこれを高いか?妥当か?と考えると、センサーサイズやプラ製の質感からすると、やっぱり高いだろうという声が多い気もするが、そこは使う人の好みや価値観次第だったりする。僕個人は、安くはないが、かといって法外に高いとも思ってはいない。
意外と想像よりはボケのある写真も撮れるな、と再確認できたこともあるからね笑
まあ、いわゆる専用カメラとしての大きなボケを期待するなら、ほぼ同額で手に入るAPS-CサイズのX-M5を選んだほうが納得感はあると思うけどね。X-M5ならRICOH GR IVと遜色ないリッチな描写が味わえると思うので。
FUJIFILM X half
FUJIFILM X half
FUJIFILM X halfでもねえ、X halfの身軽さはとにかく捨てがたい。カメラを持っていることさえ忘れてしまうほどの軽量コンパクトさで、最短撮影距離10cmから遠景まで、シーンを選ばずにパシャパシャと気軽にシャッターが切れる。そう、写ルンですのあの感覚。いちいち描写の良し悪しなんか考えずに、とにかく目の前の光景を記録しておく、あの感じ。
それを考えると、けっこう唯一無二のカメラであることを再認識する。過剰な描写力や使い良さを期待してしまうと「ちょっとじぶんには合わないな」と感じる人がいるであろう一方で、ハマる人にはどハマりするというのが、このカメラのユニークなアイデンティティだろう。
なにやら、ボケるかどうか?の話からずいぶん逸れたが、まあつまり、X halfはいいよ、それは使ってみないとなかなか分からないかもよ、という話である。


















































