フィルムカメラ おすすめ

でも、ここ数年はフィルム価格も落ち着いている。

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PENTAX 17, Kodak UltraMax 400

ここで言うフィルム価格とは、主に35mmカラーネガフィルムのことだけどね。まあ、でも若い人のフィルム人気も含めて、使用フィルムの代表格といえばネガカラーだろうから、大きな潮流を見る意味では間違いでもないだろう。

フィルムについては、とにかく年々価格がジワジワと上がり、入手も困難になっているイメージがあるけど、ここ数年でいえばKodak Gold 200なんかは一本¥1,600前後(10本セットで¥16,000前後)くらいで落ち着いていることに、ふと気がつく。

僕がいちばんフィルムを多用していたのは、いまから10年ほど前だと思うけど、その頃と比べるともちろんかなり高価になった。当時の僕の常用フィルムは「FUJIFILM 業務用(記録用)100」で、24枚撮りが一本¥200とかだったからね。

PENTAX 17

そのFUJIFILM 業務用100がだんだんと入手困難になりつつある時は、代替品的にLomographyとかAGFAとかを購入していたけど、それらもたしか一本¥300〜¥400くらいで手に入れられたと思う。

その後、FUJIFILM業務用100が完全にマーケットから消えたことで、フィルムユーザーはこぞって海外向けフィルムに目を向け、FUJIFILM C200とかKodak Gold200なんかに移行したように思う。それでもまだ価格は一本¥600ちょっとくらいだった気がする。

それ以降かな、為替の影響や材料不足で一気に値上げが続き、数年前に一本¥1600ほどになったと思う。この勢いだとフィルムはどこまで高騰していくんだろうと不安しか無かったけど、気がつくと数年間、意外とその価格を維持しているのである。いい意味でちょっと驚きでもある。

PENTAX 17, Kodak Ultramax400

もちろん、本当は値上げ前の価格に戻ることが理想だけど、よほどの円高にでもならないかぎり、もう値下げなんてワードは難しいだろう。フィルムによるアナログ写真が人気といっても、世はどんどんデジタル時代が加速してるから。

でも、フィルムが粘り強くいまの価格帯で残っていけば、安くはないけど絶対に無理な値段でもない。僕なんかはなまじ、安い頃を知っちゃってるからいまの値段にたじろぐところがあるけど、カメラ屋さんなんかに聞くと「昔の値段を経験していない若い人は、けっこういまのフィルム価格を受け止めて、工夫して楽しんでる」とも聞く。

たしかにハーフサイズカメラとかなら、フィルム一本でもけっこう、枚数的にも時間的にも楽しめる感覚はある。デジタルだとすぐに数百枚とかシャッター切ってしまうけど、フィルムだと自然と撮る枚数も抑えられるから、少食でお腹いっぱいみたいな感覚はあるかもしれない。

Konica C35, Kodak Gold200
Nikon U2, Ai AF 50/1.8D, Kodak Gold200
Nikon F6, Ai AF 80-200/2.8D New, Kodak Gold200

まあ、趣味の写真の場合、当然フィルムコストが安いに越したことはないけど、ちょっと個性的な表現を楽しむためのコストとしては、法外ではないとも言える。どうだろう。

心配があるとするなら、フィルムを現像できる場所や、程度のいい中古フィルムカメラが年々、ジワジワと減少していることのほうかもしれないね。中古カメラ修理の職人さんたちも年々歳をとるし、いつまでもこのフィルム界隈の環境が安泰というわけでもないとは、薄々想像がつく。

これについては、なにか明確な打開策があるわけじゃない状況がずっと続いているけど、それでもフィルムが完全にこの世から消える気配もないことを考えると、やっぱりフィルム写真は表現のひとつとして根強く求められてるんだろうなと実感する。

Konica C35, Kodak Gold200
Nikon F6, Ai AF 80-200/2.8D New, Kodak Gold200
Nikon F6, Ai AF 50/1.4D, Kodak UltraMax400

僕自身もすっかりデジタルで撮ることが大半になってきているから、気の利いた発言などできる状況でも立場でもないけど、たまにでもカチャカチャとフィルムをカメラに詰めながら、あのフィルムでしか得られない時間の流れ方と紡ぎ出させる写真を楽しんでいきたいと思う。

だって、まだフィルムはなんとかこの値段で手に入るわけだからね。

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