ここ数日はいよいよ冬が本気を出した感があって、外へ出て写真は撮るものの、しばらくしたらおとなしく退散して部屋でカメラを眺めたり、お気に入りのカメラ本を読んだり。
そう、タイトルにある通り、僕がこよなく愛するカメラ本は大抵、田中長徳さんか赤城耕一さんの書いた本なのだ。
と、その本のことを書く前に、まずは下の記事を読んでいただきたい。赤城耕一さんが書かれた文章だけど、毎度ほんとうに感動する圧巻のクオリティ。じぶんのブログ文章が恥ずかしくなるレベルだ笑。
これだけ長い文章でも、赤城耕一さんが書くと、まるで目の前で話しかけてくれてるようにスルスルと読めてしまう。そうして「もうあなたに一生ついていきます」と誰もがひれ伏すのです。
この赤城さん節の文章の読後感、何かに似てるなと思ったら、そう、我らがカメラ人類の巨匠、田中長徳さんのチョートク節と同じ匂いを感じるのだ(関係者の方々、勝手な解釈ごめんなさい)。
僕がデジカメを始めた頃に、たまたま電子書籍で見つけて読んだのが、何の因果が田中長徳さんの「カメラは知的な遊びなのだ」と「カメラは詩的な遊びなのだ」という本だったのだ。
いま思うと、この本が初めてのカメラ本だったから、その後の僕のカメラ人生はちょっと特殊な方に行ってしまったんじゃないかと思う。デジカメ時代の本なのに、妙に銀塩カメラの話が登場して、撮影スタイルも妙にフィルム時代的なのだ笑。
その本を初めて読んだ頃は田中長徳さんがいかなる人物かはよく知らずに読んでたんだけど、フィルムライカを使うようになって再び田中長徳さんのライカ本たちに出会い、気がついたら「ライカ ワークショップ」を皮切りに片っ端からチョートク節の本を読み漁ってた。
一方で、ライカ以外のフィルムカメラ本については、気がついたら赤城耕一さんに侵食されていたのだ。「中古カメラはこう買いなさい」「ズームレンズは捨てなさい」…もうぜんぶ言われる通りにしましたよ…笑。
いや、このお二人の書かれるカメラ本はタイトル通りめちゃくちゃおすすめなんだけど、多少カメラ人生としてはディープな方へと行く危険性ははらんでいるので、そこは予めご了承のうえ、楽しく読み漁ってほしい。
そうするとね、カメラ人類なる大袈裟なフレーズが、まったく大袈裟に感じない、むしろ俺はカメラ人類のために何ができるのか!とか考えるようになるから。
そうなれば、残りの人生としては良くも悪くも独特なものとなるだろう。
いや、カメラなんて所詮道具であって、大切なのは写真だろうと。その通り。でも、カメラのことが好きなら、当然、写真を撮ることもより愛さずにはいられなくなるのが、このカメラという機械の魔法なのだ。
まだお二人のカメラ本を読んだことのない人は、そう、まだのぞいたことのない店内が見えないスナックの扉を恐る恐る開けるかのような、アノ興奮を一度味わっていただきたい。
信じるか信じないかはアナタ次第です。
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