僕のふだんのレンズは標準域50mmが多いんだけど、たまに広角域のレンズを持ち出すと、なんというか深呼吸するようで実にのびやかな心になれる。
広角域は28mm、できれば24mmがいい。35mmは僕の中ではどこか中途半端に感じて、深呼吸というほどの目線や気分の変え方という点でいえば、30mmを切る世界がいい。
ここのところ、コロナ対策で通退勤時にできるだけ寄り道しないようにしてるんで、街撮りの写真がずっと撮れていない。広角の気持ちよさは、本来は街撮りだとその広さを感じやすいんだけど、今ならそれは空がいい。
広く青い空を眺めていると、心がクリアになっていく。朝夕の表情豊かな雲と光が交錯する空でもいい。広角レンズを装着してのぞくファインダーの中の世界は、その広さをもっと端的な感じさせてくれる。
昔、写真家の菅原一剛さんが、毎日定点で空の写真を一枚ずつ撮り続けているというのを本で読んだ。以来、僕もそうしようと何度か試みたことがあるんだけど、50mmの空だとなんとなく長続きしなかった。
空は見たまま広大なわけだから、50mmで切り取るというより、24mmで広いまますくいとるような感覚のほうがしっくりくる。ことしの夏はさすがに海はまだまだ三密な気がするけど、空ならどこにいても空いていて広大だ。空を撮ろう、上を向いて日々を過ごそう。
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