日曜日の午後、なにげなく日本カメラ7月号をペラペラめくっていたら、吉野英理香さんが寄稿された「ヘキサーのレンズにずっと魅了されつづけています」という記事が目に入ってきた。
ヘキサーといえばコニカ。僕はコニカのカメラはKonica C35を愛用しているし、以前はKonica FSという一眼レフも持っていたので、コニカにはどこか思い入れもあるし、ヘキサノンというレンズの恐ろしい性能の一端もなんとなく分かる。そんなこともあって、このヘキサーという言葉に反応して見開きの記事を読み始めた。
タイトル通り、吉野さんとヘキサーとの出会いのエピソードなんだけど(詳しくは買って読んでもらうということで)、僕が印象に残ったのは、このブログのタイトルに書いたこと。吉野さんはヘキサーを買い直すんだけど、その時に今すぐ撮りたい一心でお店側が普通やってくれるお持ち帰り用の梱包(あのプチプチで巻いてくれるやつ)をお断りして、すぐさまフィルムを入れてお店を後にしてるんだよね。あ、これ、僕も一緒だと思って笑。
さすがに中判カメラを購入した時はそうやって帰宅の道すがら撮り歩いて帰ったことはないけど、フィルムコンパクトやフィルム一眼レフなんかはよくやってる。フィルムはそのお店で大抵手に入るから、フィルムとかストラップ未装着でなんだか恐々の撮影にはなるんだけど、すぐ試し撮りしたいからやっちゃうんだよね、僕も笑。
デジカメでもよくやる。中古カメラなら買ったその場でSDカード入れて、なんとなく想像で操作をし始めて、なんとなく撮れるみたいな笑。新品カメラでもお店に梱包の箱を処分してくださいと渡して、備品は鞄の中に詰めて、ボディはさっそく手に持って家までの帰り道にスナップして帰るとかね。
もうね、お店でカメラを手にした時に感情がピークに達してるから、帰宅するまで触れないなんて時間が我慢できないんだよね。吉野さんの記事を読んで「分かるなあ」なんて心の中でガッツポーズしてた笑。
もう子どものようだけど、そう、いい大人が子どものようになれるのがカメラなんだよね。あの小さい頃に欲しかったおもちゃが買ってもらえず、お店で駄々こねて泣きじゃくっていた子どもの頃を思うと、大人になって多少は散財できるようになり、今ならこうして欲しいカメラを買って、すぐさま撮り歩いて帰ることができる、密かな歓び。そういうささやかな出来事が大人を頑張らせたりしてるんだ。