焦点工房さんから送っていただいた電子変換アダプター〈SHOTEN XTZ〉がとにかく楽しい。それもそのはずで、僕が愛用するFUJIFILM用のXマウントレンズたちが、これまた愛用するNikon Zマウント機に電子接点アリで使えるのである。
Xマウント用のレンズは基本APS-C用なので、まずはAPS-C機のNikon Zfcに定番XF 35mm f1.4Rをつけて試し撮りしてみたのだけど、そのルックスも抜群にハマってるし、絞りリングやAFも普通に使え、ちょっと軽い衝撃を覚えた。
こうなると、いろんなレンズを試したくなる。で、少し大ぶりだけどとにかく描写が素晴らしいXF 23mm f1.4Rも試したいと思い、だったらボディも少し大ぶりのNikon Zfに装着するのがいいだろうと。
装着してみたら、これまた笑ってしまうほどよく似合っていて、まるで純正レンズかと思うほどカッコいい。Xマウントの初期のレンズは造りがクラシックなんで、フジ機同様にNikonのヘリテージデザインにも絶妙にマッチするのだ。
Nikon Zfはフルサイズなので、APS-C用のレンズを使うときは設定メニューでDXクロップにする必要があるが、もともとフルサイズ換算で35mm程度に設計されたレンズだから、むしろこの画角で撮ったほうが感覚的にも使いやすい。(FXフルサイズだとやはりイメージサークルが足りずケラれることも一応確認した)
ZfもXF23mm f1.4Rももともと重めの製品なので、両者の組合せはちょっとヘビーな感はあるけど、どっしり構えて撮る醍醐味はむしろこの組合せならではの味だろう。
もちろん、絞りリングもAFも問題なく使えて、これまたしみじみと感激を覚えることになる。まさか、このひそかに神レンズと思っている至宝の一本が、Nikon機に装着できる日が来るなんて、それこそ予想もしていなかったから。
Nikon ZマウントとFUJIFILM Xマウントの両方を愛用しているユーザーがどれくらいいるかは分からないけど、もし両方を使っている人はぜひ試してみてほしいし、フジのレンズならたくさんあるぞという人は、Nikon Zfcあたりを買い足すとレンズを共用できて、楽しみが倍増するのではと思う。
まだまだ試し撮りを始めたばかりだけど、XTZが気になっている人にはその写りも気になるところだと思うから、いちおう何枚か撮影した写真を貼っておこう。あのXF 23mm f1.4 Rの描写がNikonの色で出てくるのは、ちょっと感慨深い。僕はすっかり魅了されている。
こうなると、あとはXF 18mm f2RやXF 35mm f2 R WRなんかも試したくなる。そのあたりの話はまたおいおいということで。それにしても毎度言ってる気がするけど、焦点工房さん、夢の製品を実現したよね。これは相当な写真好き、カメラ好きじゃないとできない仕事(笑)。
ミラーレス機はたしかにレンズの可能性を新旧含めてぐんと広げた。僕もたしかに、所有しているレンズをまだまだ使い倒せていないなという気づきも。新しいレンズを一本買うなら、その予算でマウントアダプターを一つ買うというのもアリだと思う。