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少し前にGIZMONさんから新しいトイレンズ〈Vivilens〉を送っていただいてNikon Zマウント用の記事を書いたけど、もう一本、FUJIFILM Xマウント用も一緒に送っていただいてたので、きょうはそっちのほうの感想などを紹介したいと思う。
このVivilensのスペック的なことは以前のブログにも書いているので、そちらのZマウント用の記事のほうもぜひチェックいただけたらと。
そのZマウントのほうはフルサイズのNikon Zfで試し撮りしたので、焦点距離そのままの超広角22mm f11通しで撮ったんだけど、今回のXマウント用はAPS-Cのフジ機に装着すると、35mm判換算で約33mmの画角になる。
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絶妙な画角だよね。いわゆる写ルンですの32mmとほぼ同じ感覚になるので、フルサイズよりもAPS-Cで使いたいという人も多いんじゃないだろうか。フルサイズよりは周辺が切り取られていわゆる周辺減光も少なくなるけど、そのほうが好みという人も多いだろうしね。
ちなみに今回は、せっかくなので今週発表された新フィルムシミュレーション〈REALA ACE〉をファームウェア更新で取り入れたFUJIFILM X-T5と合わせていろいろ撮ってみることにした。
あと、ついでなんで3種類のフィルムシミュレーションで同時に撮れるブラケット撮影としてみたので、同じカラーネガ基調のREALA ACE、クラシックネガ、ノスタルジックネガで比較できるようにしてみたので、そのあたりも参考にしてもらえれば幸いだ。
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それにしても、Vivilensと富士フイルムのフィルムシミュレーションとはとても相性がいいというか、たしかにどこかネガフィルムの雰囲気が漂ってるように感じるけど、どうだろう。
このVivilensの良さは、僕的に言えば「いい感じでブレたり滲んだりすることこそが、らしさ」なので、綺麗に写りすぎない感じがなんとも味があって、むしろ場の空気のリアリティを感じる。
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そのゆらぎの雰囲気でいえば、最もネガカラーに寄せたクラシックネガがハマる気はするが、少し青みがかったREALA ACEも日本的なノスタルジックさがあるし、ノスタルジックネガはその中間のような素直な描写な気がする。
まあ、つまり、どれも「らしい」ということなんだけどね笑。これは富士フイルムのフィルムシミュレーションのマジックと、トイレンズVivilensのマジックの共演がなせる風合いだろう。
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そうそう、Vivilensは写ルンですのレンズであるUtulensやWtulensのf16通しと比べると、f11通しということで若干明るさが得られるんだけど、X-T5ならさらに手ぶれ補正もあるんで、f11通しでもかなりラフにサクサクとシャッターが切れた。これも、最近のフジ機と合わせる魅力だろう。
ということで、今回はFUJIFILM X-T5とREALA ACE、さらにその他のカラーネガポジションでも撮り比べてみた。いやあ、やっぱりいいね、Vivilens。小ぶりなAPS-Cボディと合わせれば、さらにコンパクトさも引き立つ。
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![](https://kiokucamera.com/wp-content/uploads/2024/06/IMG_2869-1.jpeg)
スナップというのは不思議なもので、あまりに綺麗に撮れると、どこか置きにいった感じがするというか、美しく撮れたとしても、それは実際のその場の空気感とどこか乖離したようなもどかしさが出る。
それからすると、Vivilensと富士フイルムのフィルムシミュレーションの組合せは、実に独特のいいリアリティを生み出す。
僕もしばらく、この組合せにハマりそうだ。安いし、この際ぜひ一度、写ルンですのレンズUtulens & Wtulens共々トライしてみてはどうだろう。