FUJIFILM X-Pro3

FUJIFILM X-Proシリーズの「手に馴染むデザイン」というのは、ある意味独特かもしれない。

FUJIFILM X-Pro3, FUJINON XF 35/2R WR

デザインのことを文章で書くのはなかなかむずかしいのだけど、ちょっと試しに触れておこうと思う。

FUJIFILMのカメラでいえば、最近のトレンドのキーワードは「ミニマル」とか「フラット」とかになるかな。それは、X100FからX100Vへとデザインチェンジされた感じ、そしてX-E3がX100V流にX-E4へとデザインチェンジされた感じをみるとわかると思う。カメラらしさにエッジを立てつつも、そこに現代的なモダンさを打ち込もうとしているデザイナーの意図を強く感じる部分だよね。

一方で「前デザイン」となるX100FやX-E3にもとても魅力を感じる。それは、手に持った時のしなやかなおさまりのラインなんかが、やはりそれはそれでとても心地いいわけである。つまり、「手に馴染む」ということ。

僕はX100VもX-E4も使ってるけど、その2台からX-Pro3に持ち替えると、この「手に馴染むデザイン」の気持ちよさもあらためて感じるのである。ミニマルとかフラットとかの観点からいくとひと世代古いデザインといわれるかもしれないけど、そこにはやはり「人間が使う道具として心地いい感触」というのが、見た目のデザイン性とは別に成立したりしているのである。

デザインというのは、ある意味ストレートなラインとラウンドしたラインの融合で形作られている。直線が多ければそれだけ触感的には鋭角なものになるし、曲線が多ければやわらかいあたりになる。とはいえ、あまりに不規則な局面は見た目にも触感的にもどこか気持ち悪さも感じる。これをどの程度の収まりに着地させるかがプロダクトデザインの妙だと思う。

僕なんかは自動車のプレスラインのデザイン的には1980年代までのラインが好きだったりして、それはカメラのデザインの好みにも通じるところがあって、あまりこれみよがしにモダンでしょというラインよりも、どこか人間味が残ったラインが心地いいなと感じたりする。ライカでいえば、現代のモダンにブラッシュアップされたラインより、フィルムライカ時代のラインのほうが好きというか、あの直線と曲線の織り交ぜ方の割合は神懸かり的だとも思う。

でも、こういう感覚もけっこう主観だから、結局のところはすべての人を満たすデザインというのはむずかしいわけだけどね。おそらく時代感覚的にいえば、このX-Proシリーズもいずれミニマルやフラットな方向のデザインへとブラッシュアップされていくかもしれない。そうなる前に、この自分好みのラインのX-Pro3を手に入れておきたかったという気持ちも、僕の中では強いんだよね。

こんなあれこれじぶんの好みを言うユーザーを相手にしていたら、本当にプロダクトデザイナーたちは大変だと思うんだけど笑、そこはある程度気にせずに、いろんな挑戦をしながらデザインの潮流に風穴を開けていってほしいと思う。それが進化というものだから。

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