カメラへの思い

フィルムでもデジタルでも、カメラがあれば世界に一枚だけの「いま」が撮れるのだ。

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Nikon F 後期型ブラックボディ

カメラはあくまで写真を撮る道具だけど、写真を撮るのと同じかそれ以上愛おしいのが、僕にとってのカメラだ。正確にいうと、カメラが愛おしく思えるから外へ持ち出してスナップしたくなるし、それによってちょっと人生の時間が濃密になる。

家族や友人の写真が増えるとか、じぶんの住む街の写真を残せたりとか、自然の光景と同化したひと時が味わえるとか。カメラを持ち出すと、スマホカメラとだけ出かける時とはちょっと違う濃い時間が混じってくるのだ。

フィルムで撮れば、その場では撮れた写真を確認することなく、その場の雰囲気をとにかく楽しむことに集中して時間を濃くできるし、デジタルで撮ってモニターを見ながら目の前の光景とじぶんの感覚を照らし合わせて過ごすのも楽しい。フィルムでもデジタルでも、カメラがあれば人それぞれ楽しさは自在だ。

Nikon F2 アイレベル

カメラがいいのは、主役にもなれるし脇役にもなれる点だ。主役というのは、写真を撮らずとしてもテーブルの上に置いたカメラを眺めるだけで幸福な気持ちになれること。

カメラというプロダクトの造形は何故にこうも美しいのかと惚れ惚れする。特に機械らしさを感じさせるいかにも写真機らしいデザインのカメラたちは男心をくすぐるけど、最近思うのは女性にもその無骨なデザインが実にハマってカッコいいということ。カメラ女子なる言葉があるのは、なにもかわいいという意味だけじゃなく、そこにはカッコよさがあると僕は見ている。

そうやってカメラが体の一部になったり、生活の一部、人生の一部のようになると、おのずと写真の数が増える。そして、その写真とはスマホカメラで撮った写真とはひと味違う「空気感」がのっかる。そういう写真は上手いとか下手を超えて、思い出深い一枚に昇華していく。

FUJIFILM X-T5

そう、カメラがあれば、シャッターさえ切れば、誰にでもいま目の前にある世界に一枚しかない「いま」が撮れるのだ。そんな素晴らしいことが他にあるだろうか。作品なんかじゃなくてもいい。その日、その時間、その場にいたじぶんの人生の証として「いま」を撮り、写真に残す。カメラとはそういう尊い道具なのだ。

2022年がもうすぐ終わろうとしている。そして、それはまた新しい始まりを意味する。人生は長いようで実はとても短くもある。時間の長さが同じだとするなら、どうせならその時間を少しでも濃いものにしたい。カメラとはそういう意志にそっと寄り添ってくれる道具だ。

FUJIFILM X-Pro3

2023年は、どこに行くにも、誰に会うにも、カメラと一緒に出かけてみる。そして、構えずに目の前の一瞬一瞬をさりげなく写真に収めてみる。いや、収めるというとオーバーだな。もっと自然体で微笑むかのようにシャッターを都度都度切っておく。あとで写真で振り返る時間は、たぶん想像以上に濃密なものになるだろう。

カメラと写真の、そういう魔法のような時間の彩り方に僕は魅せられて、カメラと日々過ごしている。

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