連休初日ということで「アレで撮りたい、コレで撮りたい」という気持ちは抑えられず、朝いちばんはFUJIFILM X-T5で散歩に出かけ、帰宅してからカメラをチェンジしてSIGMA fpで買い物途中を撮り、夕方は懲りずにNikon Dfを散歩へ連れ出すという、あいかわらずの生活を送っている。
そんなNikon Dfにきょうはオールドニッコールのマクロレンズを装着してみた。正確にはニコンの場合、Macroじゃなくて「Micro」という表記になるんだけどね。
僕の場合は、フィルムニコンのレンズでデジタルでも撮りたいという気持ちが強いんで、ニコン機はもっぱらFマウントのものばかり使用している。Zマウントも過去2台ほど使ってきたんだけど、結局のところ僕にはFマウント機がお似合いのようだ。
ニコンのフィルムカメラはかなりたくさん持ってるから、おのずとそれ用のレンズであるオールドニッコールたちがけっこう手元にある。それを取っ替え引っ替えDfに付け替えて描写の違いなんかを探究するのが楽しい。Dfを手にして以来、じぶんの中のではオールドニッコールが復活した感じでとても満足している。
このAi Micro 55/3.5は、ある方から譲っていただいたもので、程度もとても良く、とにかくその写りの良さにもびっくりする。もちろん普通に標準域の単焦点レンズとして優秀なんだけど、驚くほど接写ができるマクロの世界はやはりなかなか圧巻だ。
こういう虫眼鏡みたいなレンズがあると、なんてことないふだんの散歩道も、俄然撮影が楽しくなる。特に自然が多い散歩道が近所にある人たちなら、一本は持っておいて損はない散歩レンズではないだろうか。
マニュアルフォーカスなのでマクロなピント合わせがむずかしいのでは?と思われるかもしれないが、ある程度光学ファインダーが優秀なカメラならそうむずかしくはない。それこそ、ある程度ピントを定めたら、あとの微調整はじぶんの体を前後に動かせば比較的楽にピントも合わせられる。
僕の中では「f3.5のレンズは写りのキレが素晴らしい」という印象があるんだけど、このAi Micro 55/3.5も実に素晴らしい。というか、この時代のNikonの製品はボディにしてもレンズにしてもとにかくハズレがない。まさにニコン黄金期、ニッポンのモノづくりの黄金期の艶のある写りと言えるだろう。
そんな往年のニコンの銘玉たちとDfの組み合わせは、本当にカッコいい。そして、触ってみると分かるけど、Dfのその作り込みの良さは、フィルム時代から続くニコンの誇りを凝縮したような迫力を感じる。ミスターニコン、後藤さんらのひとつの集大成らしい見事な仕上がりだ。
フィルムニコン時代を懐かしく思いDfを手にする人も多いが、昔のニコンを知らずともこのクラシックなデザインと物理ダイヤルのレイアウトがたまらないと手にする人たちも少なくない。発売当時は異端な企画性のカメラだったかもしれないが、いまはむしろ時代が追いついたというか、むしろいい感じでレトロ感を楽しめる。
そんなDfとフィルム時代のオールドニッコールレンズたちを楽しむ悦楽。Dfもずいぶん価格もこなれてきたし、オールドニッコールも比較的安くさまざまなタイプのレンズが楽しめる。僕的には、ちょっとしたパラダイスがここにあるよ、と言いたい笑。
この世界は、アリです。
★今日の注目商品をチェック!