今朝の散歩カメラには、昨晩充電しておいたNikon D3Sを持ち出してみた。毎度言ってるかもだけど、いやあ、やっぱり素晴らしいんだよね、レフ機のフィーリングは。
数年前までは当たり前だったレフ機のシャッターショックや光学ファインダーの眺め。すっかりミラーレス時代のいまとなっては過去のモノかもしれないけど、いやはや、趣味のカメラとしてはレフ機のほうが官能的で味がある、と思うのは僕だけじゃないと思う。
僕自身もいまはミラーレス機で撮ることも増えたけど、PENTAX機しかり、そしてこのNikon機しかり、レフ機との日常は健在だし、とても日々の刺激になっている。
なかでもこのD3Sはかつてのフラッグシップ機だから、輪をかけた官能性能が堪能できる。恐ろしく伝わってくる堅牢性、シャッターを切ることが脳ミソに血液を送り込むかのような心地よさ。そんな格別な体験は現在でもなんら変わらないのである。
もうこのレベルになると、大きさや重さは勲章というか、そんなことを気にする感覚すら吹き飛ばす刺激に包まれるから、それはそれで長所とすら思える。やわなカメラじゃなくプロ機で撮るということを、無言で伝えてくる迫力の塊なのだ。
特に一眼レフという分野は、Nikonが王者的に君臨していた記憶と相まって、なにか大切にしていたものを取り戻すかのような高揚感がある。こういう感覚は、趣味の世界においてはとても重要な要素だ。
ちなみに調べてみると、いま現在、Nikonの公式サイトでは4製品の一眼レフが売られている。Nikon D6、D850、D780のフルサイズ3機種と、D7500のAPS-Cサイズ1機種だ。おそらくこれらの製品がNikonの最後の一眼レフ機になるんじゃないかな。
値段は決して安くはないけど、中古アイテムまで加えると一眼レフ機は選び放題といえるほど在庫は潤沢だ。僕も今後、新品の一眼レフ機を購入する予定はないが、懐かしさも含めて中古のレフ機は、いい出会いがあればこれからもどんどん楽しんでいきたいと考えている。
どんどんというとアレだけど、いまはまだ潤沢な一眼レフの在庫でも、年々程度のいいモノは減っていくだろうし、バッテリーの入手や故障対応もままならなくなっていくだろうことを考えると、いまが一眼レフ機を謳歌できるラストチャンスの数年かも、との思いもあるから。
往年のレンズにしても、アダプターを介してミラーレス機で楽しみ続けることはできるけど、アダプター無しでその精悍なルックスを楽しむのもまた格別だ。一眼レフ機で楽しめなくなってからミラーレス機で楽しむのでも遅くはない。
そんなこんなを考えると、僕なんかはついつい一眼レフ機を推してしまう。全身電子デバイス化したカメラとは異なる情緒や官能さがそこにはまだ色濃く残るのだ。これは過去のモノではなく、いまだアナログ感を堪能できるひとつのジャンル。忘れようにも忘れられない、頭と体が強烈に記憶している体験なのだ。
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