写真好きな人やストリートスナップをこよなく愛する人たちにはおなじみの写真家さん、中藤毅彦さん。今年の初めに同タイトルの写真展を東京で開催されていたので、足を運んだ人も多いと思う。
その写真展の開催と共に発刊されたのが、この中藤毅彦さんの最新の写真集「DOWN ON THE STREET」だ。
僕がこの写真集のことがずっと気になっていたのは、いろんな理由があるが、最も興味が惹かれたのは「デジタルで撮られたストリートフォトの集大成写真集」ということ。
ストリートスナップの著名な写真家は過去にも偉大な人たちがたくさんいて名作も多いが、ブレッソンにしてもクラインにしても、いま僕らが目にできるのはフィルムで撮られたストリートフォトたち。
それらに尊敬の念を抱きつつも、じぶんの日々のカメラは大半がデジタルに移行しており、そこはやっぱり「デジタルでのリアル」というか、現代のデジタルカメラによるストリートフォトというプロの写真家さんの解釈も垣間見たいと思うのだ。
そう思っている僕らの日常に投げ込まれたド直球のような一冊が、まさにこの中藤毅彦さんのデジタルによるストリートフォトの集大成的写真集。とにかく実物を手にしてかぶりつくように眺めたいと思った。
そして僕の購入の最後の一押しになったのが写真家・藤田一咲さんのYouTube動画だった。この写真集についての解説と、中藤毅彦さんご本人のインタビューもふんだんに楽しめるので、ぜひご覧を。藤田一咲さんのポップでロックな動画編集も粋です笑
動画を見終わると、もうこの写真集は手に入れるしかないと思うわけだけど、実はAmazonなどで検索しても購入することができない。じゃあ、どうやったら購入できるのかと考えていたら、この藤田一咲さんの動画の概要欄に「中藤さんのギャラリーで購入か、またはご本人のSNSなどに直接メッセージを!」と書いてある。え!?と笑
僕は東京住みではないので、なかなか東京の中藤毅彦さんのギャラリーにも行けないし、できれば郵送してもらうかたちで通販購入できないかと思っていたのだけど、その場合は中藤毅彦さんご本人のSNSにメッセージを送るしかない!?。そんなことが本当に実現可能だろうかと…。
で、恐る恐る中藤毅彦さんのX(旧Twitter)アカウントに写真集購入意向のメッセージを送ってみたのである。幸いにも相互フォローの状態にあったのでDMで「写真集を郵送で購入することは可能でしょうか?」と送ってみたのである。
そうしたら、後日なんと中藤毅彦さんご本人から返信があり、通販で購入可能ということで金額や振込先を教えていただき、入金したら即日で送り出しいただき、無事にこの写真集「DOWN ON THE STREET」を手にすることができたのである。
著名な写真家さんとまさかSNSのDMで直接やりとりできると思っていなかったので、驚いたし、緊張したしということで、かなり貴重な体験になったが笑、DMでやりとりしてくださった中藤毅彦さんは実に丁寧かつフランクに接してくださり、そこにまた感動してしまった。
なかなかそんな直接お話しできる機会もないので、これも恐る恐る「もしよければ、どんなデジタル機材で撮られたか教えていただけますか?」とお聞きしてみると、これもまた実にやさしくいろいろ教えてくださった。
ある意味、僕らアマチュアの写真愛好家にもリアリティのある機材ばかりだったので、これもまた参考かつ大いに刺激になった。ブログの中で使用機材のことも触れていいと快諾もいただいたので、以下にちょっと紹介しておこうと思う。紹介というより、まさしくスナップ好きな人たちへの知見の「共有」だな。
使用したカメラはマイクロフォーサーズがメインとのことです。具体的に機材名も挙げてくださり、OLYMPUS PEN-F、EP-7、E-M1MarkⅡ、E- M5 MarkⅢ、ルミックス9 pro2、GM5、GX7など色々使い分けてこられたそう。マイクロフォーサーズの他にもGRⅢ、GRⅢX、ライカMモノクロームと、一部は仕事で借りNikonD750なども使われたそうです。
で、中藤毅彦さんいわく「いちばん好きなマイフェイバリットカメラは何と言ってもPEN-Fですね。」とのことで、ここでPEN-Fをこよなく愛する僕は再び大共感。しかも「今回の写真集には使っていないのですが、個人的にはフジのX-PROシリーズは大好きです。」とのことで、これまたX-Proシリーズを愛する僕は完全にリスペクトだと…!
主役はあくまで写真そのものであることは間違いないわけだけど、こうしてそのバックボーンとなる機材の話をお聞きできると、僕らアマチュア写真愛好家も親近感がわくというか、同じ機材でストリートに出ていろいろチャレンジしてみようと思うから、やっぱり機材情報もまた重要だなと思った。
そして、中藤毅彦さんはさらに続けて、スナップに持ち出す機材のことを以下のように丁寧に教えてくださった。僕らアマチュア写真愛好家に対する愛だと思う。できるだけそのままのニュアンスで紹介しておきたいと思う。
僕の場合は、意図的に粗粒子にして画質を荒らしているので、フルサイズの高解像は全く不用なのです。
それよりも、レンズを含めたシステムとして小型軽量で、スナップの時に目立たず軽快に振り回せるのが大事です。
マイクロフォーサーズで十分と言うより、手の中に収まる最も自分に合ったシステムだと思っています。ライカMモノクロームは画質云々より、モノクロしか撮れない事で気分が上がり、モノクロームの目になるのが気に入っています。CCDセンサーの初代からMモノクローム246、M10モノクロームと代替わりしながら使いました。
写真集そのものは中身を紹介するのはむずかしいので、写真集のテイストは藤田一咲さんの動画で感じとって貰うとして、このブログでは中藤毅彦さんがやさしく教えてくださった機材のことについて書かせていただいた。それをブログ読者さんに紹介することを快諾してくださった中藤毅彦さんにスペシャルサンクスです。
この写真集「DOWN ON THE STREET」は税込みでも7,600円ほどで購入可能で、それでいて200ページを超えるボリュームのデジタルストリートフォトが堪能できるので、もう間違いなく買いです。中藤毅彦さんが何度も言われる「鏡の向こう側の世界」を垣間見る感覚と、そんな世界にじぶんも足を踏み入れたいという欲望がみなぎってくることだろう。
本当はこのブログ記事を大拡散してほしい気持ちだけど、そうして中藤毅彦さんのSNSに大量の購入リクエストメッセージが押し寄せてしまうのも問題だろうし、どうしよう!という気分だが、いちおうブログ記事にしてみた。
凄い写真集であるわけだけど、一方で僕らアマチュア写真愛好家にも「ストリートでスナップする楽しみやリアリティ」を感じさせてくれる魔法のような一冊。ぜひ一人でも多くの人に手にとってほしい。間違いない写真集です。
◎DOWN ON THE STREETの購入は、中藤毅彦さんのギャラリーか、中藤毅彦さんご本人にメッセージを送るなどして購入してみてください。以下には、Amazonに掲載されていた過去の中藤毅彦さんの写真集を貼っておきます。
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