FUJIFILM Film/X/GFX レビュー

なんだかんだパワーを感じる昨今のFUJIFILM。

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FUJIFILM X-Pro3, Nokton 23mm f1.2 SC

「なんだかんだ」とか言ってたら、なんだかんだとかじゃなくてFUJIFILMは順調にずっとパワーを発揮し続けてるぞと怒られそうだが、実際、定期的に開催されるX Summitでは毎回しっかり新製品発表が行われている。

僕なんかはX-E4やX-Pro3など、いわゆるフジらしい写真機的製品がいつの間にかラインナップから消えたことで、なんとなくFUJIFILMがおとなしくなったとかイメージしてしまうが、その後もX-S20やX100VI、X-T50、GFX100SIIなど打ち出してるし、昨日はX-M5やレンズの発表もあってちょっとまた話題があたたまっている。

しかも、日本国内ではここのところ高価な値付けが続いていたけど、昨晩発表されたX-M5は比較的割安(たぶん、誰もが想像したより安かったと感じたのでは?)な販売価格も発表されたから、「いいかも!」というポジティブな声がとても多く見受けられる。どうだろう。

X-M5はクラシックな箱型のカメラのフォルムを継承しつつ、新たなアイコンになっていきそうなフィルムシミュレーションダイヤルを採用し、そのダイヤルがモードダイヤルとシンメトリーになるように配置され、その真ん中にFUJIFILMのロゴが収まるという、デザイン的にも新たなアプローチを感じる。

IBIS(光学式手ぶれ補正)こそ省略されているものの、動画撮影時は電子式手ぶれ補正が備わり、Vlog用カメラとしての昨今のニーズにも応えている。ファインダーは無いが、動画感覚も含めて昨今はファインダーが無くてもなんら問題ないという人も多いから、これまた世界的に大いに人気となりそうな予感がする。

性能面やスペックだけでいえば、他社製品でも優位性のあるカメラがありそうだが、他社の製品がどこか道具然している印象に対して、FUJIFILMのカメラはどこかフレンドリーで小洒落たキャラクターもあり、ライフスタイルのなかで持ち歩く姿も絵になると思うのは僕だけだろうか。

いずれにしても、いわゆるエントリー向けの価格帯のカメラが見当たらなくなっていたフジのラインナップにあって、このポジションのカメラが用意されたことは、顧客創造という意味でも大きい出来事だろう。

FUJIFILM X-M5 写真は公式HPより

そして、X Summitの最後には、いま新しいカメラを来年の発表に向け開発中であることもアナウンスされた。それが最近噂の新センサーサイズ機なのか、それとも待望のX-E5やX-Pro4なのかは分からないが、いずれにしても近いうちにまた新製品が投入さる。いや、なかなかパワフルなら動きなのだ。

僕なんかは妄想的に、コシナと手を組んで、それこそレンズ開発もセットになった斬新なアプローチの「ザ・カメラ」の再定義みたいな事件を期待するが、まあそこまでは飛躍せずとも、カメラ界やカメラユーザーに大いに刺激を与えるFUJIFILMであってほしいと願う。ちょっと台風の目的なパワフルさ。

やっぱり富士フイルムが元気だと、キヤノンやニコン、ソニーなんかが元気なノリ以上に、カメラ界全体がポジティブな空気に包まれる気がする。昨晩のX Summitの反応なんかを見ていてもそう感じた。

FUJIFILM X-M5 写真は公式HPより
FUJIFILM X-M5 写真は公式HPより
FUJIFILM X-M5 写真は公式HPより

スマホカメラの性能がますます上がり、それに対してカメラはどんどんリッチになっていく傾向は致し方ないが、単体カメラを持ち歩く様は僕は文化的で美しく、辺りの風景までも変えてしまうパワーがあると思っている。そんなパワーを最も発揮してほしい存在が、僕の中のFUJIFILM。

円安が続く日本の中で、手に取りやすい価格帯のカメラを提供することはなかなか至難の業だと思うけど、そこはプライスレスの世界を胸に抱いて、なんとかよりパワフルな存在感を発揮して頑張ってほしいと考えている。

FUJIFILMには、その底力があると、昨晩のX Summitを見て感じたのである。世の中は、そんなFUJIFILMの逆襲のようなものを待っているのである。

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