いや、撮ってみたというほど大した写真ではないんだけど、Lumix LX100 IIにはせっかくマルチアスペクト機能があるんで、試しに16:9で撮ってみた、というお話。
というのも、僕はふだんはほぼ100%、3:2のアスペクト比で写真を撮っている。そう、35mmフィルムのあのアスペクト比。
フィルム写真を通過すると、なんというか、3:2のアスペクト比が脳にしっかり染み込んでしまうというか、3:2じゃないと気持ち悪いと思うじぶんがいたりする。
だから、僕はマイクロフォーサーズのPEN-Fで撮る時も、本来4:3であるアスペクト比を設定で3:2にして撮ってきたくらい。マイクロフォーサーズの性能をぜんぶ使いきれていないダメなタイプだ笑。
そんなだから、同じマイクロフォーサーズのLumix LX100 IIも、手に入れてから3:2で撮っていたんだけど、せっかくレンズ部で簡単にアスペクト比を変えて撮ることができる機能がついてるから、だったらとまずは16:9にチャレンジしてみたわけ。
Lumix LX100 IIには、こんなふうにレンズ部にアスペクト比の切り替え部がある。3:2、16:9、1:1、4:3と4種類のアスペクト比を手元でサッと切り替えることができる。
しかも優秀なのは、通常アスペクト比を変えるとかなり被写体の大きさまで変わってしまうのだけど、このマルチアスペクト機能だとほぼ被写体の大きさ(対角線画角)は変わらず、アスペクト比だけ変えることができる。(ざっくり言ってる、詳細を知りたい人はあとで公式HPをご覧ください)
まあ、その被写体の大きさが変わらないことそのものは僕は大して気にしていないのだけど、メニュー画面に入らずともサッとアスペクト比を変えられるなら、ふだん撮らない16:9で撮ってみるのも新鮮かも?という感覚。ただただ好奇心です。
ひとまず広角24mmで16:9のスナップを試し撮りしてみたんだけど、そうだな、感想としてはカラーだとやはりデジタル時代らしさ、みたいなものを感じたかもしれない。それこそシネマや映像モニターの中のような世界。
一方でモノクロで16:9の写真を撮ってみると、こちらはなんともいえない古さと新しさが同居する感じというか、色調はノスタルジックなんだけどフレームサイズはデジタル時代を感じさせ、この二つのミックス感がなんとも興味深く感じた。(とはいえ、それはひとまず横構図の写真についてだけど。)
4:3はずっと馴染めずにいたじぶんなんだけど、16:9はなんかアリだぞ、と正直思った。16:9にすることで描写の印象が変わるというよりは、僕が単に新鮮に感じるということが大きいと思うけど。
広角だからより広く感じる横長の16:9がしっくりくるところもあると思うけど、僕のイメージとしては標準や中望遠域でも16:9だとなんか同じように新鮮に撮れる印象を持った。上手く言えないけど、古くからの3:2に対して、16:9なら「いま」を封じ込めるような新しさがどこかある、そんな印象かな。
もう感覚的なことばかりで申し訳ない。ただ、写真に関してはあまり言葉で説明するものじゃないと思っていて、こればかりは写真を見て感じてもらうしかない。僕の写真がどうこうというより、16:9の印象みたいなものを感じとってもらえれば幸いだ。
まあ僕自身は割と気に入ったんで、しばらくはこの16:9で撮り続けてみたいと考えている。カラーとモノクロの両方で、まずは集中してたくさんシャッターを切ってみる。
そうすると、また、僕の中に新しい何かが芽生えるかもしれない、そんな予感がいまはしている。