11月というのになにやら夏のような暑さで、スナップを撮り歩くには暑いのか涼しいのかちょっと分からないけど、紅葉はいまのうちなんで今朝も愛犬と近所を散歩カメラしていた。
カメラは中判デジタルのFUJIFILM GFX50SIIと、レンズはPENTAXのFA 43mm f1.9 Limitedという、最近では最も好きな組み合わせだ。
FUJIFILMのGFXシリーズには、僕が使っている5000万画素強クラスと1億画素強クラスの2種類のセンサーサイズが展開されているけど、そのうちの5000万画素クラスの現行機 GFX50SIIは生産完了品となりそう、とX(旧Twitter)に一報が流れてきた。
発売から二年を経過したから、いまの富士フイルムの製品スパンなら、妥当なところかもしれないね。部品調達やコスト環境の見直しや整理、再構築のようなことを全製品を見渡して行っているようにも見えるから、GFXもそういう検討時期にきているんだと思う。
5000万画素クラスのセンサーは、もともとGFX初号機からずっと同じものが採用されてきたんで、そういう意味でも代替わり期だし、APS-Cやフルサイズ機でも高画素機がスタンダードになりつつあるから、GFXも今後は1億画素がスタンダードになっていくと思う。
でも、僕なんかのように散歩カメラに持ち出すような人間には、5000万画素クラスのほうがデータも軽くできて扱いやすいし、予算的にも手にしやすい。実際、日常使いしてみても、フルサイズの約1.7倍となる巨大なセンサーに光をふんだんに取り込んだラージフォーマットならではの空気感や立体感みたいなものは、5000万画素クラスでも十二分に堪能できる。
そういう意味では、本当に「ちょうどいい中判デジタル」で、これから中判デジタルの世界をのぞいてみたいという人には5000万画素クラス機はとてもおすすめだと思うんだけど、後継機はどうかなあ、なかなか複数センサー展開はむずかしいんじゃないかと思う。
そうなると、むしろ現行機のGFX50SIIは希少な存在になるかもしれない。強力な手ぶれ補正も載っているし、バッテリーも現行ラインナップで手軽に入手ができる。そんなこんなで、出回ってる数量的にまた変に値段が高騰しなければいいのだけど。
同じボディサイズの1億画素クラスのGFX100Sのほうは、まだまだ現行機として残っていくんじゃないかな。さすがに140万円ほどする最新のプロ機 GFX100IIだけになると、なかなかアマチュア写真愛好家では手が出しづらくなるので。
で、定期的に話題となる「富士フイルムはフルサイズ機は出さないの?」という点だけど、世の中のデジカメは間違いなく高画素化していくのが進化の方向だから、GFXからがサイズダウンするという発想はないだろう。
でも、一方でAPS-CのXシリーズがサイズアップしてフルサイズ化するという方向は、たしかに無くはない。Xシリーズが登場した10年前はミラーレスの主流はまだフルサイズじゃなかったけど、いまやキヤノンもニコンもフルサイズミラーレスだから「時代に即した舞台転換」というのは頷けるところでもある。
ただ、センサーサイズが変われば、レンズも含めた「システム全体」をまた大がかりに構築しないといけないから、自社製レンズにこだわるならこれもなかなかヘビーな問題。僕なんかは個人的に小型軽量で走れるAPS-Cサイズで全然いいと思ってるけど、APS-C機でも値段が高価になるなら、そこは悩ましいところだろうね。
と、富士フイルムの関係者でもないのに素人の憶測と妄想で書いてきたけど笑、まあつまるところ「GFXはいいぞ」というのと、デジカメである以上は製品スパンはかなり短いサイクルなのが常なので、欲しいカメラがあったら世代に関係なく「欲しくなった時が買い時」ということ。
新製品が出たら買い替えるというような人はアレだけど、製品サイクルがどんどん早くなっていくだろうことを思うと、僕のようにひとつの製品を長く使い続けたいとか、「年々、手に馴染む愛着」みたいなことを好む人には、そういうカメラとの付き合い方がこれからはむしろいいんじゃないかと思うけど、どうだろう。
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