この写真のGRは、僕が初めて手にしたGRで今はもう手元にないのだけど、過去写真を見てたら出てきて、あゝなんだか懐かしいなと。
ロードバイクに乗っていた時に、途中で不安定なビンディングシューズのまま写真を撮ろうとしてこけてしまい、レンズ周辺にキズが入っているのだけど、そのキズも含めていまもとっておけばよかったなと思ったり。
GRIIIを手に入れた後、なんだかんだで使用頻度が減ったんで手放したんだけど、使い倒したカメラというのは思い出も含めて手元に残しておいたほうがいいね。
まあ、そのいい思い出が忘れられなくて、いまは色は違うけど初代GRを買い直して愛用してる笑。余計なお世話だけど、断捨離的なことはしないほうがいいです、うん。
で、肝心のGRの写りだけど、初めて初代GRで撮った写真を見た時は、ほんと驚いたなあ。それまでは小さなセンサーのコンデジを使っていたんだけど、GRでコンデジという概念が僕の中でぶっ壊れたから。これはもう一眼レフの描写だと。
開放f2.8のGRレンズは思いのほかボケも豊かだし、50mm程度の画角までクロップしてよく背景ボケのテーブルスナップとか撮ってた。
そうかと思えば、絞ればまたこれが唖然とするほどソリッドで精密な写り。これはヤベェと思ったから。GRのカタログって余計な文字がなくてカクハン写真バーン!みたいな作りなんだけど、それが合点がいくんだよね。説明はいらない、この写りを見て判断してくれ的な。
このGRで街撮りスナップをするようになって、かなり絞って撮るようにもなった。日中はF8かF11くらいで常時撮ってたな。手ぶれ補正はついていなかったけど、夜間は開放で撮ればそれほど苦にならなかった。まあ、多少のブレはリアリティが増していい感じだし。
このF8とスタンダードモノクロームの写りはハマったし、その後の僕の写真観にもけっこう影響を与えたと思う。そうそう、一眼レフで苦手だった縦位置で構えて撮るスタイルも、GRで克服したんだよなあ。先生なんだよな、色んな意味で。
GRについては、街中のパンフォーカスについては小さなCCD時代のGR digitalシリーズでもなかなかシビれる写りをする。僕はCCD好きなのもあって、GRD2を一台、GRD3を2台持っていて、いまでもたまに連れ出す。被写体にぶつかるほど驚異的な接写もできるからね。
まあ、写りがいいというのは僕の感覚的な解釈でもあるので、それがどの程度なのかはここに載せた写真を見てそれぞれ判断してもらえればと思う。
いつも書いてることだけど、ファインダーが無くてもいいならスナップシューターとしては完成形だし、素通しのガラスの外付けファインダーで楽しむという手もある。これはこれで極上な撮影体験なので、密かにおすすめだ。
RICOH GRについてはそろそろGR4が出てもおかしくないタイミングなんで、買い時がちょっとむずかしいかもしれないけど、どの世代のGRを選んでも、ここに書いてある「驚嘆の写り」は堪能できるから、そこは思い思いのタイミングで。
まあ、間違いなく名機といっていいシリーズだろう、RICOH GR。
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