
3月の終わりの土曜日の朝、ふとOLYMPUS PEN-Fで朝の散歩道を撮りたくなったんだけど、レンズもふだんと変えてみたい気分になり、初めての組合せとしてVoigtländerのSnapshot Skopar 25mm f4を装着してみた。
どうだろう、まずなかなかのカッコよさのフォルムじゃないだろうか。
マイクロフォーサーズに装着すると2倍の50mm相当の画角になるんで、街中のストリートではない近所の散歩道あたりを撮るにはちょうどいい。

絞り開放値はF4と決して明るくはないが、もともとがスナップシューター用のレンズなので、F4固定でずっと撮りっぱなしで歩けるところが、このレンズの良さでもある。
で、このレンズの特徴は距離リングに「4つの距離でクリック感がある」ことで、手元の数字を見なくても0.7m、1m、3m、無限遠に合わせてサッと撮ることができる。
もともと目測で撮るVoigtländer Bessa-L用のレンズなので、距離計には連動していなくて、その代わりに手元のレンズの目盛りを見なくても指先の感覚だけで距離を大体合わせてシャッターが切れるのだ。

レンジファインダー機だとまさにピント合わせは完全目測となるが、EVFのミラーレス機であればファインダー内でピント合わせを行うこともできる。僕もPEN-Fでは目測とEVFの両方でピント合わせをその都度変えて楽しんでいた。
写りのシャープさは、個人的にはカラースコパーのほうが深みがあって好みだけど、スナップショットスコパーのちょっと乾いた感じというかラフな写りも、いかにもスナップシューター的で悪くない。
PEN-Fのシャッターフィールがこれまた絶妙な切れ味なので、それと合わせてスナップショットスコパーの組合せは、想像以上にスナップシューターらしく、ふと思いつきで装置してみた組合せだけど、これはアリな組合せで、なぜ今まで気づかなかったのだろうと思ったくらいだ笑。

PEN-Fも発売から8年が経過し、オリンパスブランドが継続していたら後継機が検討されていただろうタイミングだが、OM SYSTEMに移行してるからそこはどうだろうね。
まあ可能性としては低いかもだけど、レトロスタイル機が人気の昨今だから、いまPEN-F Mark IIなんかが発表されるとドッと沸くとは思うけど。
僕は新品で購入して使い続けているけど、当然いま手に入れようとすると中古モデルということになる。けれど、最近のカメラは軒並み価格も高いから、こうした少し前のモデルで掘り出し物のカメラやレンズを見つけで楽しむのも趣味にはうってつけだ。
なにより、カッコいい。ただ眺めているだけでも気分が上がるから、やっぱりデザインの力は凄いなと思う。もちろんその作り込みも素晴らしい、当時のオリンパスの志が凝縮された、まさにカメラ史に残るであろうモデル、PEN-F。
いまにして、時代が追いついてきたと感じるのは僕だけだろうか。
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