ライカ好きな人にはお分かりの通り、そう、このTTArtisan 28mm f5.6は往年の赤ズマロンをオマージュして現代に作られたレンズ。
当時の赤ズマロンや復刻ズマロンが恐ろしく高価ななか、このTTArtisan製はその1/10ほどの安価な価格で楽しめるのがなんといっても特徴だ。
僕もかつては高価なズミルックスなんかにハマっていたが、いまはもう数十万もの予算をレンズにつぎ込むという意識はなくて、ほどよい散財でライトに写真を楽しんでいる。そんな僕でも「気分」が味わえるのがこのレンズの良さだろう。
現代のレンズだから、技術的にはもっと明るい開放値にできたんじゃないかと思うけど(赤城さんも以下の記事でそのようなニュアンスのことを書かれていた)、あえて赤ズマロンと同じスペックにしたのは、やはりTTArtisanの開発者たちの赤ズマロンへのリスペクトなのだろう。
購入にあたっては、赤城さんと澤村さんという二人の巨匠のレビュー記事を読んだので、このレンズの詳しい内容が知りたい人は、僕のつたない説明より、以下のお二人の記事を参考にされるといいと思う。
僕的にはLeica M8にメインで装着するつもり。APS-HのM8だとライカ判換算で37mm程度の画角になるんだけど、僕にはその画角がむしろちょうどいい。28mmはストリートだとスナップにいいのだけど、普段使いの散歩レンズとしては準広角くらいのほうが使いやすいので。
四隅までレンズ全体の描写を味わう時は、フルサイズのSIGMA fpかNikon Zfに装着しようと思っていて、フォルム的にもその組み合わせもまた楽しみである。
実物を見てもフードやキャップまで金属製で質感もよく、フード形状も赤ズマロンのそれをイメージして作り込まれてるから、眺めても楽しめる世界。なんといってもそのコンパクトさが見事で、フード無しでスナップ機として持ち歩く人も多いんじゃないかな。
僕はフード好きなんで、フード込みでそのオマージュの世界、そしてその現代的な解釈の描写をいろいろと確かめてみたいと思う。撮った写真なんかは、またおいおいこのブログにて。さて、秋冬の楽しみが増えたぞ。
◎ちょっと辺りを撮ってみたけど、最短距離1mなんで37mm程度でもかなり周囲が写り込む。これはやはりストリートスナップ向きの一本だな。街中に連れ出してシャッターを切ってみたい。
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