Kodak Signet35

フィルムカメラなら、いっそ機械式、いっそシグネット35はどうだろう。

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Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200

いっそ、と書いたのは、僕自身もこれまでフィルムカメラを始めたいという人におすすめするのは、一眼レフかフィルムコンパクトが良いと、なんというか勝手に思い込んでたから。

正確にいえば、その考えは今でも大きくは変わらないのだけど、もし、フィルムカメラを一台だけ手にして相棒みたいにじっくり楽しみたい(生きたい、かな)という感じなら、ユニークな一台を手にしたほうが良いんじゃないかと思ったんだよね。

Kodak Signet35
Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200
Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200

どうせフィルムカメラを楽しむなら、電気を一切使わない「機械式カメラ」を選んだほうがいいという考えは変わらないんだ。このエレクトロニクス全盛の時代の中にあって電気を使わない道具を動かす感触は、間違いなく気分をリフレッシュしてくれる。

そして、現代のカメラが電子的構造でほぼオートで写真を撮ってくれることと比べれば、じぶんで手動で露出を合わせて撮る行為は奥ゆかしいし、何よりカメラ操作の基本を学ぶことができる。フィルムカメラを持つ意義みたいなものが、機械式カメラには凝縮されてるんだ。

Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200
Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200
Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200

で、一般的ならここでNikon FM2がいいんじゃないかとか、OLYMPUS OM-1がいいんじゃないかとか、あと手軽なフィルムコンパクトのKonica C35がいいんじゃないかとかなると思うんだけど。

でもだよ、もし個性的な一台となると、このあたりのカメラはちょっとスタンダードすぎる。それと、いまはなかなかお値段も上がってきてるしね。値段の安いモノを手に入れるというのは、始め方としてはとても大切なんだ。できれば1万円から2万円くらいの間に抑えたい。それでいて個性的で写りも優秀なレンズを搭載してるかめらとなると…まさにシグネット35じゃないかと!

Kodak Signet35
Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200
Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200

このコダック製のシグネット35は、1961年に登場したアメリカ製カメラ。カメラの世界はドイツ製か日本製がほとんどだけど、その中にあって古き良き時代のアメリカ製のカメラだけあって、そのスタイルも個性的だ。ミッキーマウスという愛称があるくらい愛くるしくフレンドリー。

けれど、写りの方は本格的だ。定評のあるテッサー型レンズ「Ektar」をつんでいて、これはカメラファンならなかなか羨望の眼差しで見られる銘玉。そんなレンズが付いているにも関わらず、中古カメラ屋で運良く遭遇すれば、たぶん15,000円くらいで手に入れられる。僕のもそんな値段だった。

Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200
Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200
Kodak Signet35, Ektar 44/3.5, FUJIFILM C200

フィルムカメラは比較的安い値段で手に入るんだけど、実はレンズが意外と高価になったりするんだよね。どうかしたらボディよりレンズのほうが高価で、そうすると割と4万円〜5万円とかになる機械式カメラも少なくない。

それからすると、このシグネット35は銘玉Ektarが付いて1万円ちょっとくらいなんだから、相当お値打ちものである。あとね、純正の革ケース付きであれば、なおお買い得。その個性的なルックスがさらに愛くるしいものになる。僕はシグネット35の個体と同等くらいに、この革ケースが気に入っている。

Kodak Signet35

カメラは複数台、数種類のカメラやレンズをシーンによって交換しながら使うのも楽しいけど、お気に入りの一台だけのカメラで撮り続けるのもとても愛すべき行為だと僕は思ってる。そんな人には、いまは僕は断然このシグネット35をおすすめする。このカメラにはストーリーがある。道具というより、相棒だ。そんなカメラは実はあまり存在しないから、本当に。

とてもカメラらしいカメラ、シグネット Signet35。 どうだろう、この顔つき。これぞカメラの中のカメラ、そんな風に感じるのは僕だけだろうか。いやあ、もっとはやく出会っておけばよかった...