写真とは

iPhoneカメラは、空を撮ることを意識していると思う。

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空は昔から好きで、朝焼けもサンセットも星空もけっこうポカンと眺めている方だと思う。理由はよくわからない。人間として心地いいのだろうと思う。

だから、初めてiPhone 3GSを持った時はよく空を撮ってた。保管ができない人間だから当時の写真は残っていない(そっか、Twitterの投稿を遡ればあるのかな)けど、なぜたくさん撮ってたかというと、iPhoneのカメラだとすごくいい雰囲気で撮れたからなんだよね。今の最新のiPhoneのカメラでもそう思うけど、味でいえば当時の3GSのカメラがいちばんしっくりきていた。画素数もガラケーなんかより低かったと思うけど、それがかえってよかったというか、白トビとかツブレとかあるんだけどそれがむしろいい味出してた。

鮮明に撮れることはそれはそれで素晴らしいんだけど、鮮明だけが良いもののものさしでもない。肉眼で見た時の質感や空気感はむしろ少々荒れたりボケたりしている写真のほうが近かったりするから。僕はフィルムはやらないけど、フィルムの写真には同じようなイメージを抱いているから興味はある。

写真の相棒が一眼レフになってからは、実はあんまり空の写真を撮れていない。撮っていないわけじゃないけど、とても難しい、空を撮るのは。iPhoneカメラの時のような、サッと撮ってもどこか雰囲気あるような写真が一眼レフではなかなか撮れないと感じる。特に朝陽とか夕陽とかじゃなくて青空と雲とかを撮るのが難しいなって。どうなんだろうね、僕だけの感覚かな。

たまに撮りたい空と出会ったら、一眼レフを持っていてもあえてiPhoneで撮ることも多い。雲の濃淡の抑揚、空の青さの出方、自然とにじむグラデーション感。僕はこれ、間違いなくiPhoneカメラの開発者は空が上手く撮れることを開発の基準や特徴にしていると思う。iPhoneカメラは撮る時にあれこれセッティングを調整できるものじゃない。だから、何かに性能を寄せて作る必要がある。その時、ユーザーがいちばん多く撮るのは空だと規定しているんじゃないかと思う。人物を撮るのはね、そこに記録するという目的があるからリアルに写りすぎても問題ない。でも、空は記録というより雰囲気を撮るみたいなところがあるから、ベタッとリアルすぎると興醒めする。そういうところを意識してiPhoneカメラは用意されてるんじゃないかな。憶測だけと、きっとそんな気がする。そう、記録するより記憶する感じの空専用カメラみたいなね。アルバムの中のこの写真を見つけて、ふと思った。

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