RICOH GRD3

CCDなコンデジでモノクロスナップする。

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RICOH GR digital III

僕の中でコンデジについてちょっと思うことがあって。ひとつは、昔のコンデジには「光学ファインダー」のモノがあったんだけど、なぜアレが無くなってしまったのかということ。もうひとつは、なぜCCDセンサーが無くなってしまったのかということだ。

光学ファインダーが無くなったのは「EVFじゃないとピント合わせが困難」ということだろうし、CCDセンサーが無くなったのはコストや量産性のことなんだろうけど、いずれも「なんとも言えない味」があるだけに、よくなじみのカメラ屋で「なんで無くなったんだろうねえ」と話したりする。

ちなみに「光学ファインダー」と「CCDセンサー」の両方を満たしたコンデジとしては、Canon PowerShot G7がある。光学ファインダーをのぞいて撮るモノクロスナップの撮影感覚は、僕的にいえばまるでフィルムコンパクトだ。カメラ屋で遭遇したことがあるんだけど、残念ながら記憶メディア読み込み不良で購入を断念したことがある。

Canon PowerShot G7

なので、僕はこの二つの要素を別々に楽しんでいる。光学ファインダーについてはFUJIFILM X10で、そしてCCDセンサーについてはRICOH GR digitalシリーズで、だ。

CCDセンサーの写りについて技術的に解説する知識は僕には無い。カラー写真についてはいわゆる「色のりの濃さ」が分かりやすかったりするが、モノクロ写真になるとCCDとCMOSの描写の差異を言葉で表現するのはなかなかむずかしい。

RICOH GR digital III
RICOH GR digital III
RICOH GR digital III

けれど、そこには「きょうはCCDでモノクロスナップしたいな」と思わせる何かがある。つまりAPS-CのGRじゃなくて、あえてCCD時代のGR digitalシリーズで撮りたいなと思わせる「違い」がじぶんの中には境界線として存在するのだ。

RICOH GR digital III
RICOH GR digital III
RICOH GR digital III

さすがにGR digitalシリーズも古いカメラになってきたから、年々程度のいいモノは少なくなっていくだろうし、壊れたらもう直せないから、僕はGR digital IIを一台と、GR digital IIIを二台ストックしている。

程度のいいGR digitalを中古カメラ屋で見かけたら、まだまだストック用に欲しいくらいで、いつも気にかけて物色していたりする。

RICOH GR digital III
RICOH GR digital III
RICOH GR digital III

そこまでこだわる違いがどこまであるのか、というのは個人の好みも大きいと思うけど、もうこの先、この写りは手に入れることができないという焦燥感みたいなものも、僕を惹きつける理由かもしれない。

RICOH GR digital III
RICOH GR digital III
RICOH GR digital III

モノクロでスナップするというのは、心のどこかにヴィンテージ感を求めているものがあったりする。最近のカメラで粒状感機能を使ってそうした味を楽しむ方法もあるけど、そもそものカメラを古いモノをチョイスしてモノクロで撮るというのも、ある意味ストレートでまた楽しい。

当時の技術者たちがどんな思いをこめてそのカメラを世に送り出したのか。そして、その当時の描写の世界は、いまの描写とどんな違いを見せてくれるのか。そんなことを思いながらシャッターを切るのも、なかなか味わい深いのである。