焦点距離50mmは標準だから、と言われればそうなんだけど、僕はカメラを始めた頃から単焦点50mmを使ってたから、もう慣れというか心地よさというか、手持ちのレンズは50mm単焦点ばかりになっていて、普通なら買い足す必要はない。
実際、オートニッコールはコーティング違いで2本、ニューニッコールは無いけど、Ai-S、Ai AF、AF-S、そして最新のZ S-Lineがあり、不変のFマウントということでフィルムニコンからデジタルニコンまでシームレスに装着して楽しんでいる。
けれど、ボディの数が多すぎて、50mmレンズの数がそれよりは足りないんで、当然いちいちレンズを付け替えないといけない。いやいや「交換レンズ」なんだから、いちいち交換で正しいんだけど、頻繁に持ち出すボディくらいには常用レンズとしての50mmを付けっぱなしにしておきたい。というわけで、微妙に異なる同じようなレンズが増えることになる笑。
AiとAi-Sの違いは、フィルムカメラでいうところのいわゆる「絞り優先モード以外に、シャッター優先モードとプログラムモードでも使えるかどうか」で、Aiは絞り優先のみ、Ai-Sは加えてシャッター優先モードとプログラムモードにも電子接点が反応することができる。まあでも、僕のように完全マニュアルモードか絞り優先モードしか使わなければ、Aiで事足りるということになる。
あとは、Ai-SよりAiのほうが製造年が古いので、コーティングの良さに違いがあるようにも言われてるみたいだけど、僕はむしろ綺麗に写りすぎないレンズが好みなので、その面からしてもAiで十分。なんといってもAiならAi-Sより安いのである。そもそもFマウントのオールドニッコールの中でもいちばん旧タイプのオートニッコールが好きな人間なので。(あと追記↓:赤城さんがツイートで教えてくれました。)
Ai-sはあと、フォーカスリングの回転角がAiより小さいですね。これも好みで分かれそう。
— 赤城耕一 (@summar2) December 5, 2019
考えてみると、ライカも最初に手に入れたボディがM3だったこともあって、レンズはほぼ50mmばかり。しかも出動頻度は明るいf/1.4のズミルックスがいちばん多い。FマウントでもMマウントでも、いやそれ以外のマウントのレンズも、どれもほぼ50mmばかりなのである。オールドレンズのf1.4が作り出す開放の滲みが好きで、もはや癖になってるようなところがある。
まあ、理由を挙げればそういうことになるけど、明るい単焦点50mmが好きなんだな。もはや理屈抜きで。すべてのカメラにレンズ交換しなくていいように50mm単焦点を揃えて付けっぱなしにできるならそうしたいくらいなんだけど、まあそれもさすがに無駄感が凄いので、あとはニューニッコールをいつか手に入れるくらいで終わりにしておきたいとは思っている。
さて、このAi 50/1.4、どのボディに付けようか?などと考えるだけでも楽しいのである。味のある往年のレンズたちがこうして手に入れやすい価格で入手できることに本当に感謝である。ついでにフードHS-9と52mm径の中古フィルターも一緒に買って、家に向かっているところである。