本と音楽と余暇

宇多田ヒカルさんの「真夏の通り雨」のMVを描いた柘植泰人監督の世界観が震えるほど素晴らしい。

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昨夜なにげなくAppleMusicで視聴した宇多田ヒカルさんの「真夏の通り雨」のMVの映像が鮮烈で忘れられず、本編をダウンロードして眺めてみた。人間を学んで復活した宇多田ヒカルの歌声とメロディも素晴らしいけど、そこに流れるこの映像の素晴らしさはもう言葉がみつからないほど僕のハートを打ち砕く。制作者を調べてみたら、こんなコメントが載っていた。

“真夏の通り雨”のMVは、数々の日本の原風景を美しい映像に収めてきた柘植泰人さんが監督をつとめました。こちらのビデオについて監督は下記のようにコメント。
「何の前触れもなく過去の記憶がふっと蘇って心を持っていかれるさまをなんて言うんだろう。今回の楽曲を聞いてそんなことを思いました。断片的なイメージの中に、観る人それぞれの記憶が想起されるような映像を目指しました。」

記憶か…僕が釘づけになったその映像の根底に流れていたものは、記憶だ。遠い幼い頃の記憶だけじゃない、数年前の記憶や数日前の記憶まで脳をかけめぐる感覚は、誰しもが思いあたるものだろうし、誰しもに届けたい、誰しもと通じ合いたいと思った監督のなにか人間力を超越した迫力を静かに感じた。あまり僕が言葉を添えると本物のよさが陳腐化してしまう気さえする。ぜひ、一度ご覧になってほしい。数百円でとても心を揺さぶられる世界へ誘ってくれる。映画より凄いものを見た、それが僕の感想です。最後に。いつもこのブログの一枚絵にはじぶんが撮った写真を載せるのだけど、今回ばかりはそれが嘘っぽく思えるのでMVのキャプチャを貼らせてもらった。監督、そこだけはお許しください。本物を伝えたかったので。

(2018.3.9現在、なんとフルバージョンが無料で見られるようになってる。宇多田さん、やっぱ太っ腹だ)

加筆)その後だけど、MTVの最優秀ビデオ賞を受賞されましたね。宇多田ヒカルさんもTwitterで報告。柘植監督、流石です。

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