写真とは

路上でシャッターを切るという「呼吸」。カメラを持って出かけよう。

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Daido Moriyama Tokyo 2020 表紙より

少し慌ただしかった午前中がひと段落した日曜日の午後、僕は一冊の写真集を眺めながら、このブログを書いている。その写真集とは森山大道さんの「Tokyo」である。

この写真集はめずらしく電子版で購入してあるので、それこそいつでもどこでもiPhoneやiPadで眺めることができる。

なぜ電子版で購入したのかはじぶんでも不思議なんだけど笑、たぶん東京へ出張した際にもそれこそガイドブック的に連れ出せると思ったんじゃないかな。いま思うと、この写真集にかぎっては電子版でよかったと思ってる。

さて、この写真集の中身については、大道さんの作品集としては異例に安く手に入れられるので、もう今すぐポチって購入して眺めてもらうのが手っ取り早いと思う。おそらく大道さんと編集者の方も「若い人に手にとって欲しくて」この価格設定にしたのではと思うので。

で、ここで触れたいのは「路上へ出て、その時代とか時間を撮ろう」という大道さんの言葉のほう。写真集の巻末にもそうした写活のすすめのメッセージがあるけど、発行時の記念インタビュー動画が残っていたんで、まずはそちらを見てもらうのがいいかもしれない。

凄いよね、こうしたインタビュー動画が見られる現代は、とても恵まれた時代だなと思う。写真集というのは「写真が語るもの」だから、その多くは背景を必要以上に調べるよりも「まずは見て感じる」ことが大切だと思ってるけど、この写真集「Tokyo」については、この大道さんの思いを知ることは心地よい。

大道さんの語り口はいつもやさしい。僕らアマチュアで写真を撮っている人間にも分かるような言葉を選んでしゃべってくれてるんだろうなといつも感じる。それはたぶん、みんなに「路上へ出てもらいたい」という気持ちがあるんじゃないかな。

カメラはなんだっていい。大道さんもコンデジで撮ってるし、このインタビューの中でもスマホカメラでもいいからとにかく撮ろうと言われている。これも誰か写真家の人の受け売りだけど「スナップ写真は、その時代のカメラで撮るのがいい」と言っていて、なるほどと釈然とした記憶が僕もある。

RICOH GR digital III

森山大道さんはかつて気に入って常に使っていた印画紙が手に入らなくなったのを契機にスパッとデジカメに持ち替えたと聞いたことがある。この写真集もすべてデジカメで撮られているし、わりと有名な観光スポットが撮られているんで、どこか親しみやすさもわく。現像の仕方を見ても「みんなも撮ろうよ」とやさしく語りかけてくれているように見える。

森山大道さんという偉大な写真家の方の真意を僕なんかが到底理解し切れるものじゃないから、言葉が軽くて申し訳ないけど、日曜日の午後にゆるっとブログを書いているのは、撮れる写真のことよりもまず、撮る気分みたいなものが語られていることを語らなきゃ、と思ったから。

東京にいる人は「迷宮Tokyo」をカメラと彷徨い、東京の皮膚を感じとるのがおもしろいだろうし、東京に住んでいない人はじぶんのいる街や町の皮膚を感じとるのもまた何かしらの気づきや発見があるはずだ。何年経っても写真が上手くならない僕ですら、地元の街をカメラと彷徨うと「呼吸してる!」と感じるので。

というわけで、きょうは森山大道さんの写真集「Tokyo」と、その大道さんからのメッセージについて。さて、夕方もカメラを持って辺りを撮るか。

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