Leica M-P typ240

喧騒から離れて撮る、サイレント・エルマー。

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Leica M-P typ240, Elmar M 50/3.5

喧騒から離れて撮る、サイレント・エルマー。

写真を撮るのは楽しい。でもその楽しさは賑々しいという種類ではない。どちらかといえば静かに撮りたい。まわりの何物にも影響されず、じぶんの世界に没頭して撮る、そんなイメージだろうか。

そんな時にうってつけのレンズがある。エルマーだ。ライカのレンズの中にあってはあまりにスタンダードな存在過ぎて、どこか地味な印象にあるんだけど、写りに関しては最も奥が深いと思うのは気のせいだろうか。

ある意味、誤魔化しのきかないレンズでもある。僕のMエルマーは多く見かけるF2.8のものよりさらに暗いF3.5バージョン。ズミルックスやズミクロンのように、明るい開放値で被写体を浮かび上がらせるような派手さはない。

Leica M-P typ240, Elmar M 50/3.5

それゆえ、ボケを生かした奥行きを遊ぶような要素はあまりなく、おのずと写真は平面的に辺りを切り取ることに意識がいく。そこがいい。絵画的とでもいえばいいだろうか。誰もいない空間で絵を描くような厳かさがあるんだ。

たまに思うんだ。ライカはエルマーだけで撮ったらどんなにシンプルで心地いいだろうかと。現代は複雑で騒々しい。そんな日常の中で、このエルマーで撮る時だけは静寂に包まれて無になれるんじゃないだろうかと。エルマーのそんな影みたいな部分が僕は静かに好きだ。

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