暑い夏は、なるべく小型軽量で軽やかに持ち歩けるカメラを、というようなことを初夏に書いたのだけど、フィルムカメラの話をしてる時に「Nikon F2ならこんな暑さでも大丈夫じゃね?」という話題になり、その流れでいうとNikon D3Sなんかもそうかも!と思ったり。
Nikonの歴代フラッグシップ機を触ったことがある人なら分かると思うけど、あの堅牢性の塊のような硬質なオーラを放つNikon F一桁機やD一桁機は、ちょっと異次元なくらい頑丈なイメージがある。
実際はそこまで悪天候で酷使したことがないから真相は分からないけど、まあ報道のプロ機というイメージの強いNikonのフラッグシップ機なら、そのへんはむしろ僕らの想像以上のポテンシャルを備えているんだと思う。
Zマウントのフラッグシップ機であるZ9/Z8クラスはお店のデモ機しかし触ったことがないから実感としては分からないけど、もはやデバイスのような複雑なハイテク機だから、僕ならそこまで酷使するのがちょっともったいない気がして、そういう意味で荒くは使えないかもしれない笑
でも、カメラは道具で、まさしくその通りに「撮りたい瞬間のためならカメラにもあらゆる環境に耐えてもらう」というストイックな使い方をしている人も数多くいる。そんな志で写真撮影と向き合ってる人であれば、機材選びの重要な要素はそれこそ堅牢性が最上位なのかもしれない。
かたや僕のように辺りを写真機でライトにスナップしてる趣味人に、はたしてそこまでの堅牢性が必要なのかと言われれば、それはたしかに必要ないだろう。けれど、だからといって「あのプロ機の言いようのない堅牢性」を体感しないままなのももったいない。
いまや、デジタル一眼レフ時代の往年のフラッグシップ機なら、驚くような安値で中古モデルを見つけられる。プロ機ゆえにショット数が数十万回などというものも少なくないが、根気よく探せば数百や数千ショットしか使われていない個体も存在したりする。まあフラッグシップ機なら、一、二万回使用されたものは新品同様と言えるのかもしれないし。
それこそ、汗が滴ろうが、熱風に晒されようが、夕立に振られても、まあ必要以上にカメラのことを気にしなくていい機材と過ごす夏は、一周回って案外快適だったり。いや、さすがにこの酷暑で好んで大きく重い機材をチョイスして出かける人もそういるとは思えないが、「アリかも」ということだけ今日は書いておきたいと思う。
脳天に響くあの硬質なシャッター音にドキドキする夏。けっこうオツだと思うけど、どうだろう。
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