Canon F-1

僕とキヤノン。

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Canon F-1, New FD 50/1.4

と、そんな大それたタイトルを書けるほど、僕はキヤノンのことはよく知らない。いわゆるニコン党というやつで、決してキヤノンが嫌いなわけじゃないんだけど、ほら、ニコン使いの人というのはどこかキヤノンをライバル視して、頑として使おうとしないから笑。

僕はそこまでキヤノンをライバル視したことはないんだけど、逆に言えばキヤノンというメーカーのカメラをこれまでほとんど意識してこなかった。ニコンで満たされていたし、デジタル一眼レフで初めてニコンのカメラを手にしてから、フィルムをやるようになってフィルムニコンを使うようになり、デジタルからフィルムまでニコンのFマウントレンズがあればどちらも使えて満たされていた。

そんな僕のカメラ人生たけど、ある日転機がやってきた。ふと、キヤノンのカメラが欲しいという衝動がムクムクと僕の中に目覚めたのである。

欲しいカメラができてしまった。触るとシビれるCanon F-1。 欲しいカメラができてしまった。触るとシビれるCanon F-1。 僕は世の中的にいえばニコン党だろう。フィルム機でいえばNikon...

キヤノンF-1である。まだ昭和のフィルム全盛期の時代、Nikon Fから始まったニコン一眼レフの快進撃にどこか遅れをとっていたキヤノンが、起死回生の一撃として世に放ったまさにプロ機の名機。機械式カメラが大好きな僕は、Nikon FとF2と共に、このキヤノンの機械式カメラも経験しておきたいと思った。

ニコン党であった僕がキヤノンF-1を手にするに至ったのは、他のメーカーの機械式カメラにも慣れ親しみ始めていたことも大きい。オリンパスOM-1、ペンタックスSP、ミノルタSRT101、僕の中では「ニコン好き」という枠を超えて(卒業してかな)、めでたく「(ブランドを問わず)カメラ好き」という域へとようやく成長したということなのかもしれない笑。

Canon F-1, New FD 50/1.4

とはいえ、僕の所有カメラの中ではキヤノン機はこのF-1が唯一の一台。去年かな、フルサイズミラーレスを手に入れたんだけど、そこはマウントを変更することが可能な自然体でカメラが選べるチャンスでもあったんだけど、僕はやはりニコンが提唱する新型Zマウントを選び、EOS Rシリーズは検討するまでで止まった。けれど、なんていうのかな、F-1を手に入れ、その後EOS Rを触ったりしていたこの時期にキヤノンが親しみやすい存在に変わっていった気がするんだよね。

そんなキヤノンに最近再び目がいったのが、今年開発が発表されているキヤノンEOS R5という、いまの最先端の技術を全部盛りしたようなスーパーミラーレスの存在。ニコンを置き去り?にするようなその勢いをある種羨望の眼差しで眺めるニコ爺?の一人のような気持ちで、やはり意識せざるを得なかったんだろうな笑。いや、なんだかんだ言ってキヤノンの底力を見せつけられたような気がする。

で、最近始めた「観るだけ専用の記憶カメラYouTubeアカウント」の専用リストにちょこちょことEOS Rシリーズの動画なんかもストックしてるところなんだけど、そこで目に止まる動画が一本あった。大御所の写真家・立木義浩さんのインタビュー動画だ。この動画はEOS Rシリーズが登場した時にいろんな写真家の方々が参加して撮られたPRムービーのようなんだけど、何気なく観始めたら、立木さんが冒頭、キヤノンのフィルムカメラのことを熱く語ってたんだ。

手にしているカメラはフィルムカメラの最高峰EOS 1v。そのシャッター音を連写で鳴らして「これがプロの音だったわけよ」と回想されているんだけど、ぼくが釘付けになったのはその後に出てきた「EOS7」のほうだった。実はカメラ屋で見かけて気になってた一台だったんだ。そのEOS7を手にしながら立木さんがニコニコととても嬉しそうに「いまでも使い続けてるんだけどね、このEOS7」と、画面の中でEOS7を照れつつも誇らしげに掲げられたんだ。

それを見てね、もう僕のほうが嬉しくなっちゃって「よし、立木さんが今でも使われているEOS7を、僕も手に入れよう!」と一瞬で決めた。で、今しがたそのお店に電話をして、無事EOS7を取り置きしてもらったわけである。電話して名前を告げると電話口で対応してくれたのは馴染みの店員さんで「いつもありがとうございます」とやさしい言葉をかけてくれて(またかと呆れてるかもしれないけどね笑)、どこか救われたような気持ちになる。

Canon公式HPより。Canon EOS7

EOS7は機械式カメラでもない、見た目はデジカメと変わらないような何の変哲もない電子式のAFフィルムカメラなんだけど、お店で僕が気になっていたのは、派手ではないけどそのコンパクトさと端正な佇まい。分かってもらえるかなあ、ミノルタX-700とかに相通じる魅力なんだよね、僕の中ではね。中級機なんで特にプレミアがつくような機種でもない、いわば地味なカメラかもしれないけど、フィルムカメラが幕を閉じる頃に出たEOS7を立木さんほどの方がいまだに使われていることを知ってとても嬉しく思った。そんな記念にと、僕はEOS7をひとまず取り置きしてもらった。

EOS 7のカタログ。キヤノンカメラミュージアムより。

なんだか、きょうも特に答えのないポストになったけど、あまりに嬉しかったんで、ちょっとブログに書き残しておくことにした。今週は後半に職場へ行く予定だから、その帰りにでも少しだけカメラ屋へ顔を出して、EOS7の程度を確かめてみたいと思う。気にいるといいんだけど、どうかな。とても運命的な感じがしてるんで、程度も大丈夫なんじゃないかと勝手に思ってる。でも、EFレンズも持っていないから、それも見つけなきゃだな。そんな続きはまたの機会に。

追記)そうそう、このEOS7は大村祐里子さんが先日発行された本「フィルムカメラ・スタートブック」の中でも大村さん所有のおすすめの一台として紹介されてるんで、僕の中にEOS7がなんとなく刷り込まれていたのは大村さんのせいだ笑。この本もEOS7同様おすすめです。

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