フィルムカメラ

息つく間もない時代だから、ひと息つけるカメラで撮る。

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Leica M3, Elmar M 50/3.5

それにしても物凄いスピードで毎日が過ぎてゆく。大袈裟ではなく、ちょっと油断したら振り落とされそうな、そんな感覚。Withコロナ時代に突入して、いろんなことがオンライン化されていってることも大きいと思う。

そんな日々を送っていると、ふとスローなカメラと過ごす時間はとても貴重だとあらためて再認識する。オートフォーカスじゃないレンズ、光の量を五感で感じ取ってアナログで合わせる露出、一枚一枚をていねいに撮る、人間の基本動作の復権のような写真との時間。フィルムカメラ、なかでも機械式カメラは、そんなデジタル時代の猛烈なスピードにスローな要素を織り混ぜて、どこか日常を中和してくれる。

Withコロナ時代を迎えて、僕の嗜好はむしろオンライン化が加速するというより、アナログにいま一度目覚め、オンタイムはオンライン化を受け入れつつも、オフタイムはこれまで以上にアナログなひと時を生活にできるだけ取り入れようと考え始めている。いろんな要素があると思うけど、ひとまずカメラは分かりやすい。フィルムカメラとの時間をもっと増やそう。実にシンプルな発想である。

じぶんの野性みたいなものを見失わないために。いい意味で時代に流されず、じぶんに本当に心地よいものをじぶんのど真ん中に置いてみる。そんなことを、ふと考えている。