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Nikon Z6を手に入れてどれくらい経つだろうか。持ち出す頻度からいえば、まだまだFマウントの一眼レフNikon Dfにオールドニッコールの組合せのほうが多いと思うけど、それでも僕は割とコンスタントにフルサイズミラーレスのNikon Z6も使い続けている。
正直、シチュエーションによって機材を使い分けているという感覚はあまりない。僕が日常、フルサイズ機を持ち出すのは散歩カメラの時くらいなんで、やれここはミラーレスでなきゃとか、ここは一眼レフにかぎるなんて差は無くて、Z6もDfも単焦点50mmレンズがほとんどだから、なおさら両者の使い方にそれほど大きな差はない。
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でも、たまに使いたくなるんだよね、Z6が。なんというんだろう、Fマウントニコンよりスマートなルックスと、ミラーレスなんだけどちょっと心地よく反響するあのZ6のシャッター音を聴きながら撮りたくなるんだよね。あえてEVFで撮りたいと思うわけではないから、僕の場合だとやはりルックス(手に持った感触も含めて)とシャッターフィールなのかな。
あと、Zマウントレンズで撮りたくなる衝動もあるか。オールドニッコールなんかより洗練された、いかにもモダンな写りの新しいNikonの世界は、なかなか近未来も感じられてオールドレンズとは違う味がやっぱりあるんだよね。とはいえ、これも機材は何で撮ったかとか敢えて言わなければ、それほど明確に差があるという風にも僕は感じていなくて、そこはやはり気分で使い分けてるというのが正直なところだ。
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だとすると、デジタル一眼レフがあれば、何もフルサイズミラーレスを購入する必要はないんじゃないか?ということになるけど、物理的にいえば実際そうだともいえる。ボディ内手ぶれ補正が絶対いるとか、社外のレンズをかませて楽しむとか、もしくはとにかく静かにサイレントシャッターで撮りたいとかの理由が特になくて、僕のような静的な使い方なら一眼レフがあればわざわざZ6を買い足す必然性もそれほどない。
ここはもう、僕的には感覚を楽しんでいるといったほうが近いかな。それは、Nikonが目指した次の100年の第一歩を感じたいとか、ミラーレスとはいえ「Nikon流のカメラらしさ」をしっかり味わいたいとか、そういう類いの気分。そんな物理的条件とは異なる理由であったとしても、Nikon Z6を使う歓びみたいなものはやっぱりあるんだよね。僕が他のカメラでも初代機を好む傾向は、この「カメラに込められた新しいビジョン」みたいなものを垣間見たり、感じたいと思うからなんだよね。
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フルサイズミラーレスはあいかわらずSONYの独壇場だし、それをチカラでねじ伏せるかのようなCanon R5の登場が噂される昨今だけど、Nikonのこのいぶし銀のようなカメラらしさと最先端ミラーレスがいい具合にブレンドされた感じも、僕は嫌いじゃない。もう少し派手でもいいんじゃないかなと思うところも無くはないけど、この噛めば噛むほど味が出る感じも、何かカメラらしさを失っていない感じがして僕は好きなのだ。