何を今さら、と言われるかもだけど、僕はこれまでその機能がじぶんのiPhone12 miniに搭載されていることすらも気にしたことがなくて。で、昨日ほんとにたまたま、そのモードに切り替わって偶然気がついたのだ。
で、試しにと撮ってみたのが、このFUJIFILM X-T2をモデルにした一枚である。撮ってる時はよく分からなかったけど、家に帰ってじっくり眺めてみたら、いやあ、ちょっと驚いたな。たしかに中望遠で人物を撮った時のような、あのボケ感あるなあと笑。
いわゆる本当のカメラとレンズで撮影する際の被写界深度とは違うんだろうけど、被写体であるX-T2をiPhoneが認識して、その輪郭を切り取って被写体はくっきり見せ、その背景は雰囲気よくボカすという機構なんだろうね。輪郭の境目を見ると、そんな風に思える。それでも、よく見ればの話で、これ普通の一眼レフで撮ったと言ったら誰も違和感無いんじゃないだろうか。
昨今、スマホカメラの進歩におされて苦戦が続くカメラ業界だけど、単に写真が記録できるだけじゃなくて、雰囲気とはいえこうして一眼レフなんかでしか撮れなかったような一枚まで撮れる(作れる)ようになると、たしかにこれはスマホカメラだけでもクリエイティブに写真が撮れると言えなくもない。本格的カメラを知らない世代の人たちなら、スマホカメラがスタンダードでもおかしくないかもね。
とはいえ、写真のおもしろさは「プロセス」にもある。技術の進歩で「撮れる写真」はパッと見近づいてきても、カメラという道具でシャッターを切る醍醐味はあいかわらずカメラならでは。じぶんは今、趣味の世界にどっぷり浸かって楽しんでる!と没頭できるような一台を、今だからこそカメラメーカーには送り出してほしい。iPhoneカメラがナンボのもんじゃい!って一台をね。