Nikon F-801

写ルンですからフィルムカメラへ移行するなら、Nikon F-801がおすすめかもしれない。

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Nikon F-801

Twitterなんか見てると、若い人が写ルンですでフィルム体験をした後「使い捨てカメラじゃなくて、フィルムカメラを買おうかな」って呟かれてるのをよく見たりする。

写ルンですは今だと2,000円しないくらいで買えるのかな。一回の撮影はたしかに安くつくかもしれないけど、何度も撮影となるとけっこうな金額になるし、だったらコスト的にもフィルムカメラを買おうかなというのは、とてもよく分かる心理。

でも、いまはフィルム価格が高騰してるだけじゃなくて、いわゆるフィルムカメラらしいクラシックな一眼レフ機なんかもジワジワ高騰してたりするんだよね。だから、選択肢としては比較的安いオートフォーカスのフィルムコンパクト機なんかが候補になると思うんだけど、せっかくフィルムカメラを始めるなら本格的なカメラの魅力みたいなものも味わってみたいところ。

そこで今おすすめなのが、このNikon F-801である。日本がバブル景気にわいていた1988年に、当時のAF一眼レフの高級機としてNikonから発売されたF-801は、正真正銘「アマチュアが持つカメラとしては最上位」に位置したようなカメラ。そんなカメラがいま、写ルンですに千円ほど足した値段で手に入れることができるのである。

このF-801、以前僕も使っていたんだけど、断捨離した時に手放してしまって。ても、なぜか最近また使ってみたいなという思いがフツフツとわいてきて、ここのところ中古カメラ屋をのぞくたびに、注意していつも探していたんだよね。そうやって、ようやく程度のいい個体を見つけたんだけど、その値段は2,800円なのである。ジャンク品ではなく、程度のいいモノである。

綺麗なニコン Nikon F-801を見かけて、つい。 綺麗なニコン F-801を見かけて、つい。 フィルム現像の受け取りついでにカメラ屋をのぞいたら、ガラスのショーケースの中じゃなくて...

フィルムカメラに慣れた人なら分かると思うけど、いま世の中でフィルムカメラブームみたいに言われて人気のカメラは、電気を使わずに修理さえすれば長く使える機械式シャッターのカメラたち。一方で電子式シャッターのカメラたち、なかでもプラスティックを多用したいわゆるプラカメと呼ばれる時代のカメラたちは、法外と思えるくらい安く売られているのだ。

たしかに、この手のカメラは壊れてしまうと、もう当時の電子部品も手に入らないから直せないんだけど、とはいえ動くのであれば性能としてはむしろ機械式カメラよりも便利でハイテク。そう、まさに写ルンですでシャッター押すだけでフィルム写真が撮れる、あのノリで本格的カメラを使えるのである。これは、実は相当朗報ではないだろうか。

僕の場合は、写ルンですの代わりではなく、当時の高級機の醍醐味をまた味わいたいという購入の仕方だけど、そう、まさに僕みたいなフィルムカメラ好きでも満足ゆく性能を持ち合わせているから、いわゆる「いいカメラらしさ」も体感することができるのである。

レンズを足すともう少し出費にはなるけど、それでもズームレンズならこれも数千円で手に入れられるものもあるし、少し割高にはなるけど明るいレンズを手に入れれば、このF-801はシャッタースピードがまさに高級機らしく1/8000まで切れるから、日中でもボケのある写真を撮ることも可能になる。やはり、そういう意味でな「高級ないいカメラ」なのである。

僕は一生、試し撮りだから。Nikon F-801とAF 28-80Gの初現像があがってきた。 僕は一生、試し撮りだから。Nikon F-801とAF 28-80Gの初現像があがってきた。 この週末も懲りずに新入りのカメラとレ...

せっかくカメラに興味が出てきたなら、ぜひ「その当時のいいカメラ」も経験として味わってみてほしい。実際、このF-801は実物を手の中に収めてみると、見た目以上に凄みみたいなものがあって、通好みの渋さや精悍さがある。もし、若い人なんかでF-801を使い込んで撮ってたら、僕なんかは相当カッコいいと思うんだよね。そう来たか!みたいなね。

フィルムで写真を撮ることはほんと楽しいけど、一方で気軽に楽しむにはすべてがお金がかかる趣味になっているのも事実。撮りたいのは写真だから、道具の方は安くて性能の良いものを選んで、その分一本でも多くフィルム代にあてるというのは、僕は写真を撮る生きざまとしてもリスペクトに値すると思ってる。

僕の中では間違いなく、隠れた名機のひとつ、Nikon F-801。今だからまだ楽しめるAF一眼レフのフィルム高級機の世界を、ぜひ一度体験してみてはどうだろうか。時代の目撃者としての気づきや発見もあるかもしれない。なにせ、この時代のNikon機はすべてにおいて高性能な塊なのだから。