RICOH GR

望遠レンズを持たない方が、息子のプレーはよく見えた。

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一眼レフを持ってた頃は息子のサッカーや運動会は望遠レンズを構えまくってたけど、こうしてGRだけになるとプレー中は写真を撮ることはまず無いから、肉眼で息子のプレーをまぶたに焼き付ける感覚がいいなと思った。実は以前から望遠レンズのファインダーばかり見ていて、生の息子の姿をちゃんと見ていないじぶんみたいなのは気になっていた。これでいいのかな、この今しかない瞬間の向き合い方と。

GRで撮ったのは、サッカー場に着いた時の記念写真や、待ち時間の息子の横顔、あとプレーの合間に水を飲みに来た時の後ろ姿、そしてサッカー場の広角や夕景。いや、これでいいなと、写真は。僕がもし一眼レフを持っていたら、望遠レンズ越しの写真はたくさん撮れたかもしれないけど、本当の意味での記憶がそれでできるのかというと、僕の場合はちょっとあやしい。それより、カメラはあくまで脇役で、息子との生の時間を肉眼で間近に見る時間のほうが遥かにたいせつだとなんだか思った。あくまでこれは僕の場合で、一眼レフと望遠レンズで家族を素晴らしく豊かに撮れるお父さんはたくさんいると思うんだけど、僕にはどうやらGRでスナップするくらいのほうが合っているらしい。そう考えるとスマホカメラでも全然いいとも言えるし、その人その人の記憶の仕方、向き合い方で写真はいいんだよなと、あらためて。

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