嵐の日は、部屋シャッターでカメラたちをメンテナンス。
といってもまだ嵐ではないんだけど、徐々に台風の到来を感じる朝。少し雨に濡れながら愛犬と散歩を済ませ、さてどうしようかと考えつつ、所有カメラたちの空シャッター=部屋シャッターを始めたところ。
何台からフィルムが入りっぱなしなのでシャッターは切れないんだけど、そんなカメラたちは拭きあげて布越しに微妙なフォルムを確認する。昭和のプロダクトデザインの形は人間らしいというかアナログハイテク感があって好きだ。
そういえば、大胆な断捨離をして以来、なんだかんだでカメラが徐々に増えていて、断捨離というのはゴールじゃなくて新たなスタートなんだと妙に哲学的な学びを得ているわけだけど笑、僕もそうだけど、まわりの人を見ていても「新しい機材を得た人のエネルギーのまぶしさ」みたいなものも改めて感じていて、まあ無理のない範囲でカメラやレンズはこれからも手に入れていこうとちょっと静かに誓っているところである。
そんなわけで、部屋シャッターを切っている現在の所有カメラたちを記憶に残しておきたいと思う。(ほぼ入手順)
1. Leica M3
75万番台のダブルストローク、福耳。最初はCarl Zeiss Planar T*2/50ZMをつけて撮っていた。このライカとの出会いで金銭感覚が壊れた笑。
2. Konica C35
M3よりこっちが先だったかな。テッサー型レンズの小西六ヘキサノンはもう優秀すぎて、間違いなく誰でも素晴らしい写真が撮れる、昭和の傑作カメラ。
3. Nikon Df
一度はすべて手放していたデジタル一眼レフだったけど、このDfで復活。フィルムカメラに出会ってなかったら、僕はきっとスマホカメラ派になってたと思う。
4. Leica IIIa
いわゆるバルナック型の板金ライカ。このライカの原点でもあるコンパクトライカを手にしていなかったら、僕にとってライカとはストリート用にはなっていなかったと思う。
5. Leica M-P typ240
バルナックのおかげでM3もストリートに持ち出すようになり、その結果、デジタルでも猛烈にその使い方で撮りたくなり、ここへたどり着く。ブラックペイントを剥がすべく使い倒しているところ。
6. Kodak Retina typ117
レチナの初号機typ117。お店で一目惚れして思わず連れて帰った記憶がある。実は断捨離する時に手放すのを忘れていた品。でも今となっては持ってて良かったなと。
7. OLYMPUS OM-1N
手元のオリンパス機はこのOM-1Nだけになったけど、どうしても手放す気にはなれなかった名機。その理由は上手く説明できないけど、理屈じゃないんだな、こいつは。
8. Nikon D200
ある日、NikonのCCD機を手にしたくなったんだよね。その独特の色を醸し出す写りは素晴らしかったけど、その完成された作り込みも凄かった。今も十分現役。
9. RICOH GR III
始めて手にしたGRはAPS-C初代だったけど、さらにコンパクトに参加してきたGRIIIを販売初日に店頭で触ってしまい、もれなく手にすることに。紛れもなく究極のスナップシューター。
10. Minolta SRT101
これも店頭で思わず一目惚れしたブラックボディかな。この頃は、手にするなら機械式という思いがさらに強くなっていた。実際、クールだよね、この存在感は。断捨離候補には入らなかったから。
11. Nikon F
このFに出会ったのも衝撃的だったな。ほぼ使用感がないブラックボディ。このピカピカなブラックボディに僕がキズを刻み込むんだと決めて、安くはなかったけど購入に踏み切った。ここら辺からカメラとの向き合い方を考えるようになった。
12. Hasselblad 500C/M
そして、このハッセルを手に入れるのを契機に、ちょうど令和の時代を迎える時期でもあったんで、本当に人生の最後まで使いたいカメラだけに絞ろうと、断捨離を敢行したんだよね。そう思わせた名機。
13. Nikon F2 フォトミックA
二度ほどニコンミュージアムへ行く機会があって、そこでデモ機の空シャッターを切っていたら、無性にF2を手にしたくなった。以前所有していたアイレベルではなく、ブラックのフォトミックになってF2が僕の元へ帰ってきた。
14. Nikomat FTN
見ての通り、この頃はもう完全に機械式カメラばかりを手にしている。ずっと人生を共にするカメラたちをとの思いが、自然と機械式カメラへと導いていたんだと思う。FTNの鉄の塊感がたまらない。
15. Nikon FE
FTNと同じ時期にNikon FEが僕の手元に帰ってきた。唯一の電子シャッター機であるNikon FAが修理店から修理不能で戻ってきたんで、その代わりにと「僕の初めてのフィルムカメラ」だったFEを買い戻すことに。人生初のフィルムカメラはやっぱり忘れられないんだよね。
16. Nikon Z6
たぶん、ニコンミュージアムを何度か訪れたことで、Nikonの過去から現在を全身であびたこともあって「Nikonの未来」をこの目で確かめたくなったんだよね。何度も何度も熟考した結果、Z6を手にすることを決意。そして今、その決断は間違ってなかったと思う。
17. Canon F-1
そしていちばん最近手に入れたのが、この人生初のCanon機である旧F-1。ずっとNikon党であった僕の固定概念をひっくり返した、素晴らしい作り込みとシャッターフィールに唸った。これぞプロ機の真髄だと。しばらく使い込んでみたい。
18. 学研フレックス
あとはちょっとおまけになるけど、僕のブログの中でもけっこう読まれている、学研 大人の科学の付録であった二眼カメラ。35mmフィルムが使えて、しかもちゃんと撮れる実用機。組み立てもなかなか本格的なんだ。
19. Nikon FA
どうしても部品が入手困難ということで修理不能になってしまったんだけど、頂き物なので手放さずに保管してる。この時代の電子シャッター機はデザインもなかなかクール。宝物です。
漏れはないかな、たぶんこれが今の僕の所有カメラのぜんぶ。レンズはこの1.5倍から2倍くらいだろうか。断捨離後もなんだかんだ台数が増えてるからアレなんだけど笑、以前の所有台数からすると2/3くらいまでは減らせてるから、使いまわせる範囲にはある。
なにより、最後に人生を共にしたいカメラたちという視点で残したカメラたちだから、思い入れも以前より強い。本当はさらに絞り込んで最終的には3台ほどのカメラにしたいんだけど、どうかな、無理かな笑。さて、メンテナンスを続けよう。
追記↓)
20. Nikon F80s
その後、ラインナップに加わったのがNikonフィルムAF機のF80。たまたまお店でバッテリーパックMB-16付きのものを見かけ、ひと晩熟考した後、購入を決めた。フィルムカメラ時代のほぼ最終モデルということもあって、とにかくデジイチ並みにオートで撮れて使いやすい。その割に値段は破格だから、一台は持っておいて損は無いかなと。電子部品が壊れるまで使い倒します。