Leica M3

フィルムは新しいとか古いとかじゃなくて、ジャンルだと思ってる。

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Leica M3, Elmar M 50/3.5, Lomography400

だってね、デジカメじゃこんな気配の写真は撮れないから。フィルムの延長線上にデジカメがあるんじゃないんだよね。フィルムとデジタルは良くも悪くも別のもの。フィルムとはひとつの「ジャンル」だと思うんだ。

だから、古いものとして過去のものにされて、この世から無くなってほしくはない。僕はデジカメでもじゃんじゃん撮るけど、じゃあフィルムは無くてもいいかと言われれば、それはかなり寂しい。表現手法のひとつとしてフィルムという手段はあってほしいし、フィルム写真の質感をただノスタルジーなものとして語りたくはない。もっと可能性のある表現手段として語りたいなと思う。

フィルムをやって気がついたのは、この世に存在する「光と影」の交錯する美しさみたいなもの。何気なく過ごしているこの世というのは、目を凝らしたりフィルムを通してすくいとれば、とんでもなく美しい要素で構成されているということに気づくんだ。それにハッとしたら、その後デジカメで撮る時も視線が変わってくる。フィルムとデジタルは異なるけど、フィルムというものと違うことを前提に、デジカメでこの世の光と影をどうすくいとろうかと、写真というものをもう一度考え直すきっかけになる。僕にとってフィルムとは、写真だたりこの世に対して「異なる視点を持つ」という大切な道具だと思ってる。

そういう意味ではとてもお節介な話ではあるけども、写真をやる人、カメラをやる人は、一度はフィルムを経験した方がいい。フィルムを変えたり、レンズを変えたり、撮るフィーリングを変えるという意味でボディを持ち替えたり。そうした試行錯誤が、単に写真のテイストを変えるということだけじゃなくて、この世の見方を変えるという点においてとても大切だと思うから。

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