SIGMA DP1

デジカメの精巧さより、曖昧さをたのしむ。

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SIGMA DP2 Merrill

これはデジカメにしろフィルムにしろ、きちんと撮ってる人からは怒られそうだけど、僕の場合は「精巧に撮る」ことよりも「曖昧さが滲む」ことのほうが、好みだし惹かれるところがある。

その曖昧さなるものを正確に言葉にできるわけでもないので、とても感覚的な話なのだけど、そういうニュアンスを求めてオールドデジカメを好んで選んだり、現行機のデジカメにオールドレンズを装着していたりする。

じぶんの中では、どこかフィルム的な写りや、肉眼で見た時の実は曖昧な残像感とかが写るといいなと思ってのことだろうと思う。

昔はiPhoneカメラで良く撮っていたものだけど、それも十年前のiPhone 3GSの頃の話で、当時のiPhoneカメラは性能もまだまだで、穏やかな写真が撮れていたように思う。けれど、近ごろのスマホカメラの写真は格段に解像感が進歩したけど、どこか目がチカチカする精巧さで、僕はちょっと苦手。それは、ガチガチにRAW現像した写真にも感じるところで、それが僕をどこかRAW現像から遠ざけている印象でもある。(基本は面倒くさがりだからだけど)

もちろん、最新のデジカメとレンズで撮ることもあるけど、その時も心持ちとしてはどこか曖昧さが滲むように試しているところがあるかな。これがデジカメの正しい楽しみ方とは到底思えないけど、まあこればかりは個人的な好みだから仕方ない。

そうやってきょうも、どうやったらむしろ隙ができるか、ゆらぎが込められるか、曖昧さが残るか、なんてことを思いながら、機材の組合せを考えたり、少しブレそうな構え方でシャッターを切ったり試行錯誤している。