Nikon F2がフォトミックAになってひっそりと帰ってきた。
ひっそりといってもバレバレだけど笑。愛機だったNikon F2 アイレベルを断捨離機材の一つとして手放してからニヶ月くらいかな。機械式のフィルムNikon一眼レフはNikon Fアイレベルだけを手元に残していたんだけど、このたびおかげさまでF2はフォトミックAになって僕の手元に帰ってきた。
なんだ、もう買い足しはせずに入れ替えじゃないとカメラは買わないんじゃなかったのか?と言われそうだけど、あのね、ニコンとライカは別腹なのだ笑。
いや、ちょっと言い訳すると、ここ何度かニコン・ミュージアムに足を運んでたんだけど、そこで触るF2のシャッターフィールがいちいち気持ちよすぎて、だんだんと脳が洗脳されていたというかなんというか。僕が以前持っていたF2より実に引き締まった高音のいい音色を奏でていたんだよね。
ん、これが整備の行き届いた本当のF2の音なのかと、それこそ何度も何度も時間の許す限りニコン・ミュージアムでシャッターを切っていたんだよね。その音の記憶を頼りにひっそりとF2探しが始まる笑。
以前持っていたF2がアイレベルだったし、手持ちのFの方もアイレベルだったから、今度のF2はフォトミックにしようと。色は最近の僕の定番でブラックボディ一択だった。まあ、そうこうしていると、狙っていた機材が目の前に現れるのが僕のカメラ生活の常で、今回も見事に意中のカメラに出会えたのだ。
そういえば最近、Twitterのカメラ好きの人たちの中でF2を手にするひとが目立って、「またF2ブーム?」と感じていたんだけど、F2ってたまにこうしてブームっぽい現象があって、いつまでも根強い人気の証なんだろうね。
手に入れたのはボディだけ。レンズはFマウントのMFレンズがひと通りあるから、Ai 50か35あたりをつけようかなと思ってる。フォトミックの中でも後期の「フォトミックA」は、Aiレンズ対応で登場したDP-11というファインダーがちょこんとのっかっている。よく見るとボディ前面に「A」という文字が印字されている。
さて、機材を使いまわせる数だけに断捨離した僕が、このF2フォトミックまで使いまわせるのかという話だけど、ニコンのカメラは最悪「空シャッター専用機」でもいいのだ笑。
僕の中のニコンとライカのカメラは、そういうちょっと特別な存在。もちろん、なるべく外に連れ出して道具として使い倒したいけどね、文字通り「記憶カメラ」として残していければいいなって。
それにしても、いい音するんだよなあ、このF2。パチン!とキレのある音。街中で鳴らすのには勇気を必要とするシャッター音だけど、幸い僕は街中ではレンジファインダーかコンパクトしか使わないから、このF2は週末にゆっくり撮る相棒のひとつかな。そこは以前のF2アイレベルと変わらない。
フォトミックの場合、露出計の故障の心配はたしかにつきまとうんだけど、F2の基本スタイルはアイレベルよりフォトミックだったようなんで、当時のF2を開発した人たちの心意気みたいなものを、このフォトミックで感じ取ってみたい。
僕はずっとF2のアイレベルのデザインに惚れ込んでいたんだけど、こうして見るとフォトミックもカッコいいね。いかにも質実剛健な道具感がいいし、ズシッとくる塊感もいい。なぜ、こんなにもニコンに惹かれるんだろうねえ。もう理屈で説明するのはむずかしいなあ、僕には笑。