特にそう決めてるわけじゃないし、そうじゃない時もあるんだけど、総じていうとじぶんの写真は「平日はモノクロ、週末はカラー」であることが多い気がする。
物理的に用いてる機材が違うことも関係あるとは思う。平日はできるだけコンパクトなカメラを鞄に入れていて、それこそ目測はパンフォーカスでササッと撮る。
週末はもっとスローだ。少し大きなカメラとレンズでも周囲の目や時間の経過をそれほど気にせず撮れるから、ファインダーの中をじっくりのぞいて、マニュアル的にカメラの操作を楽しむ。
そういう時間流れ方と、僕のその時の気分が、写真から色を引き算するか足し算するか決めてるんじゃないかと思う。理屈的に書けばそういうことだけど、本人としてはいたって無意識で自然体だ。
でも、この「平日はモノクロ、週末はカラー」というのは、バリエーションとしては両極を行き来する感じもあって、飽きずに済むというか、写真を二倍楽しめてるところもある。
僕の場合は機材と色で気分転換としているかもだけど、例えば人によっては「人を撮る日、風景を撮る日」とか、「家族を撮る日、友人を撮る日」、「都市を撮る日、自然を撮る日」とか、いろんな場面転換があるような気がする。
そういう意味では機材もそうか。「広角で撮る日、中望遠で撮る日」、「明るいレンズで撮る日、暗いレンズで撮る日」、「ズームで撮る日、単焦点で撮る日」とか、無意識のうちにでもそうやって変化をつけているかもしれない。
写真やカメラ、レンズは本当に奥が深い。沼かどうかは別にしても、追求し始めるとその試すべき世界は無限にある気がする。明日は成人の日だけど、生涯の趣味を見つけるとするなら、決して大袈裟ではなく写真とカメラはおすすめだ。
ここには、大人になるとついつい忘れがちな、時を忘れて没頭するという人間回帰のための何かある。