Leica M-P typ240

Leica M-P typ240をスナップシューターとして多用したかったから断捨離したといっても過言ではない。

アフィリエイト広告を利用しています
Leica M-P typ240, Summilux 50/1.4 2nd

さっきTwitterにもポストしたけど、夜風が涼しくなってきたんで、仕事終わりに街撮りスナップしようと、いまLeica M-Pのバッテリーを充電している。

夏場はさすがに街を徘徊するには暑すぎるのと、汗が滴るのが気になるから街撮りスナップは減るんだけど、秋冬はまさに街撮りスナップの季節なんだよね。

もちろんフィルムライカでも街撮りはするんだけど、目測だったりウエストレベルで撮ることが多い街撮りスナップはある程度量を撮りたい。しかも夜は高感度で撮れることが何より武器になる。そうなると俄然M型デジタルの出番となる。

Leica M-P typ240, Summilux 50/1.4 2nd

もともと僕の街撮りスナップの相棒はLeica M-P typ240かRICOH GRだったんだけど、その後スナップの興味が尽きなくてLeica X2やOLYMPUS PEN-F、FUJIFILM X-Pro1、SIGMA DP1など所有デジカメが増えていった。それはそれでもちろん楽しかったわけだけど、一方で一つ一つの出番は減る。特に気になっていたのが、Leica M-P typ240の出動頻度が落ちることだった。

ずっと心の中で「なんとかしなくては」という思いがあったんだけど、どれも気に入って手にしたデジカメだから、なかなか妙案を思い付かずに、使い切れない数のカメラたちをやっとこさ使い回すような日々がズルズルと続いていた。で、ある日、これじゃ駄目なんじゃないか、じぶんが本当に撮りたいスナップとはどのカメラとシャッターを切ることなのかと考え、ある日僕は大胆な行動に出た。所有カメラを1/3まで断捨離するに至ったのである。

Leica M-P typ240, Summilux 50/1.4 2nd

いや、それでもまだ多くのカメラを所有してるじゃないかと言われそうだけど、こと街撮りスナップに関して言えば、ライカ3台とGRだけ。デジカメについて言えば、このLeica M-PとRICOH GRだけだ。RICOH GRはそれこそRunの時や軽装で遠出したい時のモノだから、日常的なデジタルの街撮りスナップシューターとしてはM-Pだけということになる。夏前にそう決心し、ついに秋冬を迎え、その思いのシーズン突入というわけである。

何をそんな大袈裟な、と思われるかもしれないけど、街撮りスナップは僕の中ではひたすら量が必要で、しかもそれは突き詰めていくもの。機材を取っ替え引っ替えしてというよりは、限りなく絞り込んだ機材で挑みたいというのがある。そうでもしないと、とても納得いく写真なんて撮れる気がしないんだ。器用じゃないから、僕はそういうやり方になる。

Leica M-P typ240, Summilux 50/1.4 2nd

レンズは夜に関してはほぼ一択、ズミルックスのみだ。たまに気分を変えてズミクロンやエルマー、Mロッコールも連れ出すけど、夜の街の空気を切り取るとなると漆黒の第2世代のズミルックス以上の存在は僕にとっては、無い。f1.4を開放でぶんまわせるのが夜スナップの醍醐味だし、そのためにズミルックスを手に入れたとも言える。それなりに重量はあるけどズミルックス50、一択だ。

M-Pは動画も撮れる唯一のM型デジタル。それだけに他のモデルより大型のバッテリーを要するけど、僕は動画は一切使わないんで、静止画だけで撮ると異常なほど電池の持ちがいい。とうかしたら一週間ほど充電なしでいける。これがまた忙しい平日に持ち歩くスナップシューターとしてはラフに扱えてありがたい。充電の面倒くささみたいなことが意外とスナップ撮影に出かけることを億劫に思わせたりするからね。その点でもM-Pは僕の中でザ・スナップシューターなんだ。

Leica M-P typ240, Summilux 50/1.4 2nd

秋からだんだんと空気が冷えてくると、光の透過というか艶が出てくる。ライカの素のファインダー越しにもそれは分かる。その煌めいた光景の中に浮かび上がるブライトフレームの世界はなかなか幻想的だ。この味を知ってしまうと、ちょっと他のカメラでは夜の街に繰り出さなくなる。そういう魔性の魅力がこのカメラにはある。

夏休みを終えて仕事を再開するのは気分的に残念ではあるんだけど、一方で街へと居場所を変えて夜スナップをすることをイメージすると、どこか仕事場のある街中へ向かう気持ちも晴れやかに思える。カメラはたしかに趣味ではあるんだけど、オンとオフをつなぐツールでもある。そんなことを考えながら、気持ちを高めている夏休み最終日の夜である。

関連記事