写真とは

成人式おめでとう。大人の散財としてカメラはなかなかいいもんです。

Nikon Df, Auto Nikkor 50/1.4

そっか、きょうは成人式で大人の第一歩を踏み出してる若い人たちもいるのか、とふと思い、少しだけブログを書いてみようと思った。「大人とカメラ」みたいなこと。

まあ僕もずいぶん歳をとってからカメラに出会ったので、今にして思うのは「もっと若い頃にカメラに出会っておきたかったな」ということがいちばんかな。僕は広告の仕事にたずさわってきて、まあ好きな仕事ができていたのもあったから、長らく「仕事が趣味」みたいな時間が長かった。それはそれで生きがいという意味では後悔はないんだけど、やっぱりね、仕事とは別に趣味はあったほうがいい。今はそう思う。

仕事を中心に考えちゃうと「趣味」という言葉の響きは「サブ」みたいに聞こえちゃうところがあるけど、人生というものさしで考えたら、もしかしたら「趣味」のほうがメインで、仕事はそれを実現したら支えてくれる糧みたいなものかもしれない。そんなことを最近思ったりもしてるんだ。そう思い始めたのは「趣味が豊かな人は、人としてもとても豊かに見える」ということ。仕事とは真逆のような意外性のある趣味の人もいれば、仕事と直結したような趣味と実益をかねてる人もいるけど、どっちにしても仕事言葉じゃない、趣味言葉で語られるその人の生きがいみたいなモノ・コトは、見たり聞いたりしていて実に気持ちがいいし、そこに余裕みたいなものを感じる。そう、僕は仕事は好きだったけど、きっと人生に余裕がなかったんだと思う。

そこに突如として現れたのが、カメラだった。写真を撮ることはiPhoneのカメラでそこそこ好きだと認識していたけど、カメラなんてじぶんには関係のない別世界のものと思ってた。きっと、カメラはとても趣味性の高いもので、無趣味だったじぶんとは縁遠いものと思っていたんだろうね。でも、たぶんそこを引き合わせてくれたのはSNSで、広告の世界で尊敬していた先輩たちがFacebookなんかで明らかに他とは異なる趣のある写真をアップし始めた。本格的カメラで撮られた写真なんて、それこ仕事や写真雑誌とかでしか見たことなかったけど、それがSNSのおかげで日常に入ってきたんだよね。深くなめらかなボケの、車のボディラインを這うような光と影だったり、太陽光線と植物ってこんなに美しくまぶしかったのかと思わせる写真。そんな、カメラで撮られた日常の写真たちに僕は目を奪われるようになる。そうだ「カメラ買おう」と。

幸い、歳をとったことで、学生の頃には躊躇した散財も、ある程度じぶんの裁量でできるようになっている笑。ただ、今さらカメラのことを周囲の人に聞くのも恥ずかしかったから、ネットでカメラのことを調べ始めた。すると、今まで気にもしなかったような膨大なカメラの情報がネット上にあることがわかる。もうイメージしか無かったけど、Nikonの一眼レフが無骨でなにか道具感がカッコよくて、とにかくNikonの一眼レフを買おう!と心に決めた。こう書くと何やら大げさだけど、僕にしてみれば一眼レフなんてプロのカメラマンが使うものだろうくらいに高尚なイメージしか無かったから、初めてカメラのキタムラに立ち寄った時は緊張したなあ笑。その時、価格や見た目の本格感でいちばんバランスがとれて見えたのが僕の最初のカメラ、Nikon D5300だった。今はもう手元にないけど、今でも店頭でたまに見かけると、実に絵になるいいカメラだなと思う。

この時にお店で対応してくれた店員さんが、その後RICOH GRやNikon D750、Nikon F6、Nikon Df、OLYMPUS PEN-Fなど僕の新調したカメラをすべて手配してくれた店員さんになる笑。縁とは凄いよね。もちろん、その店員さんもフィルムカメラ時代からの無類のカメラ好きだから、たまにお店を覗くと話題には事欠かない。しかもいろいろ話してると、車やロードバイクの趣味も重なっていることがわかり、またお互いの世界が広がったりね。趣味は単に趣味じゃなくて人生そのものなんだ、と思い始めたのも、この頃かな。日々がなにやら豊かに彩られていく感じがすごくあった。それまでの仕事一辺倒のグレーの毎日がカラーになり始めた、そんな感覚。

その後に大きな転機があったとしたら、やっぱりフィルムカメラとの出会いかな。超面倒くさがりのじぶんに、フィルム買ったり現像したら、データ化してSNSに写真を載せるなんてとてもできないと思ってたんだけど、これもほんと、ある日たまたまそのお店の中古コーナーに何気に立ち寄ってショーケースを見てたらレンズ付きのNikon FEと目が合うことになってね。そりゃデジカメに比べたら驚くほどの安さだから、もうおもちゃのつもりで買って帰った。そうしたら、今ではこんな状態に(どんな状態かは過去記事をのぞいてもらえれば笑)。

まあ正直、多少沼の中にいるのかなと思うことはあるけど、でも大人になるとね、それは避けられない困難やストレスともそれなりに向き合うし、そこからいつも逃げてるわけにもいかない。若い頃よりは多少無理するじぶんと向き合っていかないといけない。もしくは、夢を見ることを忘れてはいけないと言ってもいいかな。そんな時に意外と人生を救ってくれるのは、趣味だったりするんだ。仕事を忘れられる趣味だったり、逆に仕事のヒントになるような趣味だったり、この瞬間を楽しむ趣味だったり、将来になにかを残していく趣味だったり。そういうシーンにカメラは実によく合う。クリエイティブでもあり、人間的でもあり、実用的でもある。こんな趣味はなかなか無いんじゃないかなと、いちおう人生をそこそこ長い時間生きてきた人間として思う。

だからといって、たくさんのボディとレンズを買い足していく必要はまったく無いんだけど笑、新しい機材を手にするとね、何か新しい風がじぶんの人生に吹くような気がするんだ。そのための散財、そう人生への散財だと思えば、若い頃よりは多少はお金が使える大人の散財としてはカメラという趣味は悪くない。いや、かなり良い。車が趣味ですなんていうと一桁大きな予算がかかるけど、カメラならそこまではいかない。いけないだな、正確には笑。特にフィルムカメラなんていうのは、実に大人の趣味としてはある程度歯止めのきく値段で楽しむことができる。それでいて、誰かを撮ってあげたり、その写真をプリントしてあげて喜ばれたり、独りよがりに見えない趣味にとってもらえるのもいい笑。どうだろう、大人の趣味としてはかなり好条件が揃っているように思えてこないだろうか。

僕にひとつ夢があるとするなら、このじぶんの人生に寄り添ってくれたカメラたちを、何年後かに息子へ継承することなんだ。今は息子は1ミリもカメラに興味は示していないんで、僕の勝手な夢ではあるわけだけど、まあでも息子が将来いらないといえば、その時はカメラをすべて売却すれば多少は息子に人生の餞別程度はあげられるかなとかね笑。そういう意味でも、いま僕がカメラやレンズに散財しているのは、あながちぜんぶ無駄というわけでもない、そう思い込む毎日なのである笑。いやあ、なんの話かちょっとわからなくなってきたけど、まあとにかく、大人になったら多少散財してでもいい趣味を持とう、そしてそれにカメラはなかなか良いと思うよ、というおじさんからの話でした。んー、誰に届くんだこの話?と思ったけど、まあいっか、アップします。おめでとう、成人の皆さん。

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POSTED COMMENT

  1. つばくろ より:

    こんばんは。
    新成人ではありませんが、なんだかほっこりしました笑。
    無理するじぶんと向き合っていかないといけない。ずっしりくる言葉です。
    私は仕事や身の回りのことで何度か押し潰されたことがありました。そんないざっていう時に、趣味って助けてくれますよね。
    夢中になれることがあるって幸せなことなんだなって思いました。
    素敵な記事、ありがとうございます。
    長々とすみませんでした。では。

    • kiokucamera より:

      コメントありがとうございます^ ^ いえいえ新成人じゃない方に読んでもらい共感してもらえるのは、同じ思いの方が他にもいるんだと思えてさらにうれしいです。
      カメラは不思議と趣味という一言では括れない、なにか人生に寄与するものがあるんですよね。だからこそ、もう少し若い頃にはやく出会っておきたかったという思いがありますが、いま人生を挽回中です!これからもぜひたまに遊びに来てください^ ^

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