ただ懐古主義ということだけではなく、街の路地に入ればなんとも日本らしい粋な光景がまだまだたくさんあって、しばし足が止まる。少し湿りっけのあるノスタルジーとでも言えばいいだろうか。こういう光景に出会うと僕のGRはほぼモノクロ線用カメラになる。大袈裟ではなく景色が”モノクロで撮ってくれ”と語りかけてくる。撮っている時に時間が止まる。時代が止まるというニュアンスの方が近いかな。そして、こうして撮った写真を後から眺める時に再び時間が、時代が止まる。世の中は確実に子どもの頃思い描いた未来に突入していて、あらゆるモノがいかにも先進的なモノへと変貌を遂げているけど、いつまでも残り続けてほしい光景。その国の文化は街の中に宿ってこそ文化だから。
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