きょうはレンジファインダー・ブラザースを連れ出している。ネーミングはいま命名したんだけど。最初に残りのフィルムを撮ろうとC35で桜を撮り始めた。ヘキサノンは試し撮りでカリッと撮れることはわかってきたんで、昭和の色で桜をカリッと撮るとどう撮れるか、そんなことを考えながら数枚撮った。ピントを合わせるだけでリラックスしてスナップに集中できる。あいかわらずチャーミングなシャッター音が愛おしい。
そして、カメラをM3に持ち替える。コンパクトなC35から持ち替えるとM3のスチール製のボディはズシッとくる。いかにも重厚で精密な機械という感じだ。そして、バッグからiPhoneを取り出して露出計アプリで一枚一枚露出を計る。フィルム装填といっしょでこの作法もずいぶん慣れてきた。慣れてくると、このゆっくり考えながら撮るというのは精神衛生上も癒されていいなとあらためて思う。M3のファインダーの中はやっぱり素晴らしい。両目を開いてピントを合わせていくと被写体が浮き上がって見えてくる感覚は、ちょっと一瞬意識が飛ぶような高揚感がある。そして、柔らかだけど確実に動作するフィルムを二回巻き上げ、シャッターを押す。コトッと静かに切れる。言葉で表現するのはこれが限界だけど、ひとがライカに魅せられる理由がこの二日間で少しわかりかけた気がする。
ひと通り撮り終えて、水辺のベンチに腰掛けて、カメラたちを眺め、いまブログを書いている。時計の針は12:15pm、肌寒いけど桜の花びらが風で舞い散り始めた様子を眺めながらのひと休みは、とても癒される。そして、またひと頑張りできそうな気がする、明日からね。それにしても、やっぱり僕は写真を撮るのが好きだ。理由はひと言では言えないけど、たぶんずっと撮り続けるんだと思う。そして、そんな軌跡がこのブログで積み重ねたり、残したり、誰がに伝えることができればそれはちょっと素敵だなと考えている。