シャッターを切って疲れを吹き飛ばす夏。
きょうから夏休み、9連休を迎えている。ここのところ仕事も忙しく、なかなかしんどい日々が続いていたので、このまとまった休みはうれしいし、なんとかアタマとカラダをリフレッシュして今年の後半戦を乗り切るために充電しておきたいと思っている。
そんな9連休の初日の朝、僕は手に入れたばかりのCanon F-1の試し撮りを兼ねて散歩に出る。サブカメラにNikon Z6を添えて。そうしてシャッターを切りながら人の少ない郊外の町を歩くと、じぶんがとても癒されていくのが分かる。ファインダーの中の光景、フィルム巻き上げの感触、機械式のシャッター音、どれもがとにかく気持ちいい。
なんなんだろうね、このフィルムカメラの効能は。しかも、こうやって数台の機械式フィルムカメラをその時々で持ち替えて、それぞれのカメラの感触の違いを楽しむのがまたいいんだよね。Canon F-1は、ふだんのフィルムニコン機の質実剛健な道具感とは少し違って、すべてに少しライトでモダンな印象を感じたりして、そんなことを考えながら撮り歩くのも脳に心地いい。
いくつかのフィルムカメラの感触を使い比べるのも楽しいけど、そこにデジカメを加えるのもまたいい。僕の場合だと、フィルムを一本撮り終えたら、その後はデジカメに持ち替えることが多い。フィルム消費の節約にもなるし、コストを気にせずにシャッターを乱れ打ち(笑)できるのは、やはりデジカメの醍醐味。きょうはミラーレス機Z6を持ち出したけど、一眼レフ機のDfにMFのオールドニッコールをつけて撮り歩くのもまた格別だ。
こうして今朝の機材の写真を眺めてみると、古きCanon機と新しきNikon機の組み合わせも雰囲気があってなかなかカッコいいな。CanonかNikonかとか、フィルムかデジタルかとかを超えて、カメラの過去から未来への軌跡を味わう。そうすると、なんだか一週間の疲れもどこか吹き飛んでいくところがあるんだよね。
そういえば最近、Nikonの業績がカメラ事業の厳しさもあって苦戦しているという記事を見かけたけど、カメラはこんなにも僕みたいな人間のアタマとココロを満たしてくれているし、単に写真が撮れる道具としてだけじゃなくて、もっと人生を豊かにしてくれるアイテムであることが、カメラ未経験でスマホカメラ派の人たちにも伝わっていくといいなと思うんだけど、とうすればいいんだろうな。そんなことを考える夏休みにもしたい。