少しずつだけど、LeicaM3が手に馴染むようになってきた。少し重めのボディはずしりと機械らしさを手に伝えてくる。そして、二回フィルムを巻き上げて、ファインダーの中でピントを重ね合わせたら、静かにシャッターを切る。まだぎこちないのだけど、この一連の動作が気持ちいい。M3のシャッター音の静かさを上手く表現する言葉が見つからなかったのだけど、ささやくような音と言えばどうだろうか。目の前の生き物を驚かせない配慮という気にもなるその控え目な音。だけど、精密な機械が確実に動作している手ごたえは、ドイツの匠たちの尋常ではないモノづくりの魂みたいなものさえ感じる。しかも製造されて60年以上経っているのにだ。一眼レフで撮るシューティングみたいな動作と比べると、レンジファインダーの動作は”撮る”というより”切りとる”という感覚。静かに目の前の光景を切りとるという表現が僕には近い気がする。僕とM3の日常はまだ始まったばかりだけど、静かにゆっくりと歳を重ねていける気がしている。
[amazonjs asin=”4777917797″ locale=”JP” title=”ライカワークショップ (エイムック 2070)”]
スポンサーリンク
スポンサーリンク