Nikon Zf & Nikon ZR僕の思い込みかもしれないが、Nikonユーザーのなかには、この異なる両機を共に揃えて楽しんでいる人がけっこういるように感じるのだが、どうだろう。
かたやクラシックな写真機で、かたや最新のシネマカメラだから、ある意味でNikon Zマウント機の両端に位置する2台だが、その振り幅の大きさがかえって新鮮な使い分け効果を生んでいるのかもしれない。
僕に関していうと、いまのところZRも写真機として使い始めているが、それでもZfからZRに持ち替えると、ファインダーが無く背面モニターを見て撮影するという物理的な違いがあり、大いに気分転換につながっている。
Nikon ZR, 7Artisans 35mm f1.4 IIIこれが「写真機」と「動画機」として使い分けるようになれば、さらにその撮影スタイルの幅は広がると考えると、なかなか楽しいZマウントの究極の2台なのではないだろうか。
Nikon ZRのフォルムが四角いのも、心理的にはフレッシュ感がある。いや、僕の場合はその四角いスタイルこそが、このカメラに最初に好意を抱いた特徴だ。シネマカメラだと頭では理解しているが、どこかNikon S系を彷彿とさせるその「四角いニコン」を見ていると、写真機としても使いこなしたい誘惑にかられる。
SNSなんかを見ていると、シネマカメラだとか固いことは考えず、実にしなやかにスチル撮影を楽しんでいる人もいて、このカメラがそれこそ一台でPHOTO/MOVIEを切り替えて使えるマルチな一台であることを感じる。静止画とか動画とかの垣根を軽やかに超えた、これからのカメラの姿であることを感じる一面でもある。
Nikon ZRは、決して軽量コンパクトなカメラではない。大きさや重さ的にはファインダー部をちょうど取り除いたNikon Zfといったボリュームなので、その意味ではある程度大きさも重さもある。
ただ、シネマカメラとしては外部モニターなどを使わずとも本体の4インチ大型モニターで使いこなせることを考えると、動画機としてはとてもコンパクトな部類だろうから、そこに僕なんかはカメラの未来をちょっと感じる。
もちろんNikonにとっては初のシネマカメラだから、まだまだ実験機的な意味合いも少なくないと思っていて、いざ使い倒すと改善したほうがいいポイントもいろいろあるだろうと認識しているが、そういう未知への挑戦というエッセンスが感じられる点も、このカメラの野生というか魅力じゃないかと思っている。
Nikon ZR, 7Artisans 35mm f1.4 III
Nikon Zf, Mr.Ding Noxlux DG 50mm f1.2僕自身も、このZRを手にしたことで、じぶんにとって未知の領域である動画撮影に、いま少し興味がわいている。いろんな人が撮影したショートムービーなんかも気になりだして、いろいろ見ているところだ。
そうやってZRをシネマカメラとして使い始めた時に、また写真機Zfと動画機ZRの振り幅の大きさを楽しめるんじゃないかと、ちょっとワクワクもしている。動画を撮りたいからZRを手にするという道もあれば、ZRを手にしたことで動画に興味がわくという道もまたあるんじゃないかな。
そういう意味も含めて、Nikon ZRというカメラはいろんな可能性を秘めていると考えている。



















































