Nikon Df僕もいまはZマウントのミラーレスであるNikon ZfやZfcを使っているけど、それまでは長らくNikon Dfを使っていた。もちろん、いまでも所有していて、FマウントのオールドニッコールはもっぱらNikon Dfで楽しんでいる。
Fマウントレンズたちは、やっぱり思い入れがある。デジカメもフィルムカメラも、僕の最初のカメラはNikonの一眼レフなんで、フィルム機でもデジタル機でも同じFマウントレンズが共通で使えたNikonは、使い勝手的にも愛着的にもじぶんの嗜好に合っていたんだと思う。
数年前からPENTAX機を愛用しているのも、根幹には同じような思いがある。Kマウントもフィルム時代のレンズがデジタル機にそのまま使えるし、Kマウント以前のM42マウントもアダプターがあればレンズ長は変わらないルックスを楽しめる。フィルム時代の愛着を心地よくデジタルへ引き継げるのだ。
PENTAX K-1 Mark II, smc FA 77mm f1.8 Limited
Leica M typ240, Summicron 50mm f2 1stこの点は、LeicaのMマウントも同じだね。僕がM型デジタルを使うのも、M3の擬似体験という意味でフィルム時代のMマウントレンズたちがデジタルでもそのまま使えることが大きい。フィルムとデジタルでは性能面から作り方も自ずと変わるのが常なんだろうけど、そこがシームレスであることは、かねてから愛用していたユーザーたちには意外と重要な点だったりする。
もちろん、現代のミラーレス機はアダプターを介せば実にいろいろなオールドレンズが装着可能だけど、アダプターはある意味、異物でもある。できればアダプター無しか限りなく薄いもののほうがルックスのバランスもやっぱり美しい。そんなこんなもあって、僕は比較的、オールドレンズについては「それ用のマウント機」を使っているというわけだ。
Nikon Zf, FTZ II, AF-S 50mm f1.8Gでも、そういえば焦点工房さんから「FマウントのDレンズが、Zマウント機でもAFを動作させて使える電子アダプター」が発表されていた。Nikon純正のFTZはII型でもDレンズのAFは使えなかったから、これはちょっとニュースだろう。Nikon Zマウント機一台でFマウントのレンズもすべて使いたいという人もいるだろうからね。
Zマウントレンズの優秀さは分かっていても、往年のFマウントレンズを使い続けたいという声は、これからもしっかり残り続けていくと思う。それは単に郷愁ということだけではなく、日本光学という偉大な歴史と現代テクノロジーの融合を体感したいという、いまを生きる人間の本能的な歓びかもしれない。
Nikon FE
Nikon Dfフィルムニコンで撮り続けている人もけっこういるし、その使い慣れた相棒のようなレンズをデジタル機でも変わらず使い続けたいという気持ちは、僕なんかはとてもよく分かるので。
不変のFマウントと呼ばれた、ある意味「時空を超えて愛されたレンズ」。アダプターを介してミラーレス機で楽しむも良し。はたまた、Nikon DfのようにFマウント機を所有ラインナップに残して、Fマウントレンズを直付けで楽しむも良し。NikonのFマウントが世の中を席巻した時代のモノづくりの妙を体感してみるのも、尊く美しい時間の流れ方ではないだろうか。


















































